VERBA VOLANT, SCRIPTA MANENT.

如星的茶葉暮らし

■ 08月中旬 ■

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酒の一滴は血の一滴。茶の一滴は心の一滴。ネタの一滴は人生の発露。


 

【2005-08-12-金】

CM68-Day1:死せる煮干

今年もやってまいりました、狂乱の戦線、コミックマーケット68。

この日は別所のTRPGサークルにてコピ本を出しており、結局昨日の深夜まで製本に追われ(毎度ながら苦笑)、その後ようやくお目当てのサークルチェックに着手し、碌に眠る暇も無いままの出撃。でも特に辛くないのがコミケ的テンションの恐ろしさですかね:)

……と思っていたけど、その前からの原稿の疲れ等のダメージは着実に蓄積されていたようで。そこに睡眠不足が加わった今朝、スペースの構築を手掛けていると、自分の思考回転速度が異常に低下していることに気がつく。いや、思考速度の低下と言うか、ワーキングメモリが異常に不足しているというか、スラッシング状態(笑)。一つの作業をしている間は問題ないのだけど、別の事を同時にやろうとしたり、ちょっと何か話しかけられたりするだけで、ページングが発生して脳内の奥底の低速スワップファイルから延々ロードをしているようで、下手すると1分ぐらい思考と動作の空白が生まれているのである。……スペ面子曰く、はたから見てると大変面白かったそうですが。作業進まないってのヽ(`Д´)ノ

CM68-Day1:戦利品&雑感

「如星目当てで行っても全然自スペースにいない」とよく言われる如星。耳の痛い限りですが、しかし如星は同人誌を買うのも大好きな方で、好みのジャンルをじっくり端から爆撃していると、軽く一時間二時間など経ってしまうのであります。コミティアを除いて、他のイベントに行く時間がなかなか取れないもので、巨大な集約力を持つ夏冬のコミケでの買い物は最も効率の良い同人誌摂取方法なのです。平にご容赦を。

……さておき、今日のお目当て筆頭は鋼練。如星は渋い物語作り傾向が強いヒュロイ派で、今回も楽しみにエリアに行ったのですが……。通常ジャンル全体等を絨毯爆撃する際には、長い同人買物歴で培った高速目grep能力が本来発揮されるモンですが、前述の疲れがサーチ能力を著しく低下させてるようで、あまり良い本に数多くは巡り合えず。後から思うに、きっと如星が手にも取らず見過ごした中に、良本があったんだろうなぁ。

ともあれちょっと抜粋を並べて見ました。見れば分かるとおり、今回はヒュロイ以外にもノーマルカップリングなロイアイに良い本を結構見つけてしまい、ついつい色々と確保。いやー、たまにはノーマルもいいもんですねぇ!(何か間違っている気がしなくもない) またいつものFF6は11年目を迎えて未だ尚健在。いつも如星が物語作りの参考にさせていただいている所を回り、幸せに査収して帰還です。

ちなみに有名な三日目男性向エリアの「汗と臭いの強烈な蒸気」に負けず劣らず、女性向エリアの「化粧の香料と汗が混ざった凄まじい蒸気」も今年はなかなか凄かったです:) なお今回そのエリアで特に辟易したのが、混雑の中を我が物顔でキャリーカートを引いていく女性陣。別に搬入でもないのに本当に必要なんですかねぇ? 自分が楽だというのはわかりますが、あの人込みでは正直迷惑。立て気味にするでもなく大きく斜めに引いていたり、スペース前って二人しか立てないのに堂々横にカート置いて延々立ち読みしたり……。極めつけは海外旅行にでもいけそうな巨大なトランク引いてる人。繰り返しますが、山手線並みの混雑の中ですよ! 漫画喫茶にでも泊まりながらコミケに来てるんすかね。勘弁汁。

今日の一滴="茶:八宝茶(自前で中国緑茶・峡州碧峰を追加)" (2005/08/12)

【2005-08-13-土】

CM68-Day2:ママーリ出撃。

この日は大手サークルを回るつもりも無く、また企業ブースには一切興味の無い如星。銀英やマリみて等の小説系をのんびり見て回ろうと、それでもちょっと早めの1030時頃に国際展示場駅に到着。多少は一般列にも並ぶかな〜、と思っていたけど、なんと既にこの時間で外の一般列が無くなっていた……。いや、楽でいいんだけど、腐女子向けと男性向けの中日たる今日のママーリさを痛感もしてしまった。顕著だのぅ。

めぼしい所をさくっと回って早めに帰還。3日目の準備はほぼ終わっているので、帰りに横浜のアフタヌーンティーなど寄り、忙中の紅茶分とアップルパイ分を補給して明日に備える。精神的補給は重要なのだ:)

CM68-Day2:戦利品

如星自身、この日のお目当ては少ない。ずっと追っている銀英小説サークルさんが2つほど、後は一応マリみてエリアでも見て回るかというところ。銀英ももう追っているところ以外はほとんど買わなくなってしまった──その追っているサークルさんの品質は同人小説全体を見回しても冠絶してたりするのだけど。

一方のマリみては、実は最近の原作自体を追わなくなってしまっている。人気が出た宿命か、最近はどうも話作りが引き伸ばし気味に見え、正直飽きが来ていたもので。ま、如星は元三薔薇様至上主義者と言えなくもないし:) ……が、実際にエリアを回ってみると、昨日の鋼練巡りよりも遥かに良質本に出会えてしまった。多分スキャン能力が回復してたからだと思われるが(笑)、それにしても予想外の豊作である。とは言え、「由乃さんの妹って誰」という状況なので、面倒くさがらず原作追随しますかねー。

ちなみにちょっと惚れ込んだローゼンメイデン、エリアとして固まってるところは少ないけど、今回のマリみてや昨日の鋼練等、別スペースでちょっとだけ置いてる、というパターンに良質本がちらほら。アニメは追ってないのでその辺分からなかったりもするけど、やっぱり複数キャラの立っている作品の同人は面白いね。こんな出会いがあるから、ジャンル絨毯爆撃はやめられない。

今日の一滴="−−−−" (2005/08/13)

【2005-08-14-日】

CM68:夏季戦線、終結。

夏コミに参加された方々、お疲れ様でした。また本日当スペースにお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。目抜き通りお誕生日席という立地もあって、引っ切り無しの盛況を頂戴し、またご指名買いの方も多く、本当に感謝の極みです。

今回は前回までの反省に鑑み、午前・午後とも極力スペースにいるようにしておりました。やはり自分の本を自分で皆様にお渡しできるのは楽しいですね:) それでも如星目当てで来ていただいた何人かの方にはお会いできなかったのが残念です(しかも大抵はちょっとだけ外している隙に……)。また当Web日記を良く読んでいただいている方、先日書いたClub NYXに行きたいと言ってくださった方(笑)、あと意外にも、女性の読者の方が結構いらっしゃる事に気づきました。元々Fateには女性向ファンも多いので当たり前なのかもしれませんが、一応男女分け隔てなく読んで面白いモノを目指していますので、やはり男性向ゲームで物を書いていて女性に来ていただけるのは嬉しいですね。

当日レポなどは後ほど。夏コミの場合、例によって水曜日締切の次回申込書提出が終わるまでが夏コミです。そこまでは気を抜かずに参りましょう:)

夏コミ発行本について

夏コミ発行の「Fate/estate dolce」について。

本来一度リリースした作品に、後から補足だの解説だのを後書きやWeb等で加えるのは蛇足にして邪道なのですが、読まれた方からご指摘いただいた点や、如星自身による感想文(苦笑)めいたモノをこちらで公開予定です。

また、意外なほど「Fate未プレイ」でお読みいただけている方がいらっしゃるようです。君望時代から、原作未プレイでもある程度小説の体裁が取れるよう書いては来ていますので、とてもありがたい事なのですが、やはり奈須作品の二次創作を予備知識ゼロで読むのは正直しんどいと思います。……ので、如星作品読者向け「三分で分かる聖杯戦争」なんてモノを公開予定です。夏コミ申込みが終わるまで今しばらくお待ちください。

……もちろん、これを機会に原作をプレイされるのが一番ではあるのですが:)

今日の一滴="酒:泡盛「残波」" (2005/08/14)

【2005-08-15-月】

CM68-Day3:メモ

今更感もあるけど、夏コミ3日目当日の話をメモ。ちなみに1〜2日目分も更新済。

今回は事前準備が整ってたこともあり、例年よりも若干早めに現地入り。と言っても30分程度だけど、それでもスペース準備の余裕は格段に違いますなー。島端のお誕生日席ということで気合を入れて、定番となった聖骸布風赤布(笑)を敷いてPOP等設置。島端は背後の空間にも若干余裕があるのが助かり。

にしても、ここまでかろうじて大雨にはならない程度の空模様で来た2日間だけど、3日目は野郎どもの流石のエネルギーか、晴れ間すら覗きはじめて灼熱の予感。外に並ぶ人には南無い状況だけど、逆に館内にまで及ぶ蒸し暑さがなくなるので、スペース内の人間には少しだけ楽になるのであった。……ただし、やっぱり男性向創作エリアは1日目の女性向エリアでの感想をひっくり返す程の濃密な熱沼状態だったけど(苦笑)

如星はどうしても欲しい大手さんどころの本をささっと押さえ、早めに自スペースに帰還。その後売り子さんと交代しつつ、周りのFateスペース等を見て回る。おかげで結構友人関係やらWebの読者さんと直接会えたので嬉しい限り。それでも、ほんの数分差で来てくれた方を逃すこと数回。一日目でも書いたけど、同人は買う方も大好きな自分にはなかなか辛いところである。うーん。

CM68-Day3:戦利品&雑感(Fate・君望)

そんなわけで今回の戦利品。

実は自分自身が活動してはいるけれど、Fateでは如星好みのシリアス系の話作りをしている所はあまり多くはなく、それほどたくさん本を買込むわけではなかったり。……と言いつつ、自スペご近所でもあり念入りに見て回れたおかげで、それなりの数は揃えてしまったのだが:)

ちなみに如星が大きく影響を受けたお勧めFateサークルさんを2つほど勝手紹介。

茶柱プロジェクトさん(写真上段左3冊)

ランサー&バゼット、小次郎本を多く出されているサークル。元々コナン系で知ったからという訳でもないんですが、やはり女性の話作りは何故か如星のツボに良く刺さります。単に丁寧、というだけでもないんですが……細やかな心情の動きに重きを置いているというか。如星的Fate初回作品「Fate/daydream」のランサーは、この方のランサー像に大きく影響を受けました。とゆーか小次郎萌え。ギャグも素敵です。

AIRINESSさん(写真中段最右)

「週刊俺のイリヤスフィール」と言う、イリヤへの愛溢れる本を出されてるところ。わたおにパロディというネタ物としても楽しいんですが、単なるお気楽イリヤ物(?)と思うなかれ。他にもシリーズで出ている「たとえばイリヤのこんな日々」でもそうなんですが、基本的に明るい日常物の中で、ふっとコントラストをつけて漏らされるイリヤの心情の物悲しさが実に見事なのです。こちらの作品中のイリヤの一言が、「雪の境界」執筆時の如星のイリヤ像に強く影響を与えていたり。

いずれの方も、ギャグ等の中に一点ほろりとするシリアスを入れられるのに如星は弱いんです、多分(笑)。ちなみにふと気がつくと、今回まで唯一追い続けている月姫本がさっちん本(中段左2番目)だったり。やはり如星は基本的にこういうキャラに弱いのかなー。

しかし逆に少々哀しいのが、元々の如星の活動ジャンルだった君望。今回はアージュ全体でも20sp程しかなく、出ているところも新刊が無かったりと超斜陽な感は否めず。自身ジャンルを変えた如星が言うのも何だけど、ここまで残らないとは思っていなかった……。今回表紙を手伝わせて戴いた、物書き友人の有栖山興業有栖山公園さんは、今なお君望でキッチリ新刊小説を出して気勢を上げてるんですが。また印象深いのが、残った君望サークルのほとんどが水月派だという点。人間性に根ざした深い修羅場人生物語という君望ファンの一番濃い部分は、やはり水月派に残っていたという事なのかも:)

CM68:打ち上げ@豊洲季菜

戦い済んで日が暮れて。

今回は閉会を待ってからの撤収準備開始(閉会の拍手までいる人も最近は少ないのかもしれないけど)。引き揚げ支度に手間取って、あまり全体撤収を手伝えなかったのは残念。それくらい物凄い勢いで、コミケ会場は片付けられていくのである。折りしも西日が天井から差し込み、他所の片付けや宅配便発送を待ったりしている人たちが、皆どこか呆けたように壁際に座っている様はいかにも宴の終わり、夢の跡。今年も狂乱の祭は無事に幕を閉じたのであった。

今回は有栖山さんの所と合わせて豊洲の「季菜」にて打ち上げ。以前訪問した青山の店の支店であり、例え俗塵イベントの打ち上げであっても、旨い物好きのぶどう氏の選択という事で手抜きはありえないのである。実際、夏コミ不参加で打ち上げだけ参加する面子も数名、これは打ち上げの名を借りた飲食会なのであった:)

しかしそれでもやはりコミケ後のメシ、イベント参加面子は全員何故か大量の野菜を本能で(笑)欲してしまったりする。ここは和食中心の店なのだけど、その辺りをまずは普通のサラダ(と言っても揚げゴボウを織り交ぜた絶品)で始め、そして和食ならではの優しい野菜料理でキッチリと満たしてゆく──素揚げの野菜がこんなにも旨いとはね。

その後はみな思い思いに肉欲を満たしたり酒欲を満たしたり、つまみには一夜干しのサヨリに鯛にカレイを寄せて。クラッシュアイスに注いだ泡盛がじんわりと身体に染みてゆく。大人数の飲み会であっても、こうして気心知れて、また旨いもの好き同士であれば本当に楽しい。自分の同人活動を、こういう人たちが支えてくれている事に本当に感謝しつつ。……ああ、楽しかった。それじゃ次はまた、4ヶ月後に。

……4ヶ月しかないんだっけ!(汗)

今日の一滴="−−−−" (2005/08/15)


 
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