VERBA VOLANT, SCRIPTA MANENT.

如星的茶葉暮らし

■ 12月中旬 ■

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酒の一滴は血の一滴。茶の一滴は心の一滴。ネタの一滴は人生の発露。


 

【2005-12-11-日】

定番過ぎて笑えもせず

延長戦サドンデス、続行中orz

今日の一滴="−−−−" (2005/12/11)

【2005-12-12-月】

ヴェルグ・アヴェスター

かつて、そこに美しいモノを見い出した。
偽善を為す一人の人間に憧れたから。
悪を為す人類に美しさを感じたから。
俺たちは振り返ることもなく、
自分に還らない金貨を世界に積み続ける。

──hollow/avenge night

ぶっちゃけ、この2ページ足らずのワンシーンに、既に5-6時間掛けて未だ書きあがってない現実。

2006年、採用現場

提出書類について:

採用過程における精神鑑定、並びに就業後の当局提出用のため、中学校の卒業文集に執筆された作文をご提出ください(※卒業文集のコピーで結構です)。なお該当する文集が存在しない場合には中学生時代の自分に関する作文にて代用が可能です。詳しくは採用担当者までご連絡ください。

なお提出いただいた作文の出版権は採用の如何に関わらず当社に帰属するものとします。

('A`)

今日の一滴="−−−−" (2005/12/12)

【2005-12-13-火】

泣き言

吐きそう。

俺の小説本には大抵ひとつ、「自分の作品解釈を聞いてくれ」という要素が入っている。まぁ、愛ゆえに生まれる同人作品ってみんなそういうものかもしれないし、特に同人小説は主義主張を突っ込みやすい場でもある。過度な主張や原作とは掛け離れた主張は鼻につくだけだが、あくまで「原作から汲み上げた解釈」が前提とすれば、主義主張は「テーマ」と呼ばれる書き手・読み手双方が依存できる背骨になる。また技巧的な面を除けば、ある同人小説を気に入るか否かは、その主義主張(と好きなキャラのマッチング)が気に入るか否かに掛かっていると思う。少なくとも、俺はそう。

そして「何を聞いて欲しいか」を小説外で言ってしまうのは反則技だと(個人的には)思っている。「この作品はアイデンティティの意味を問いたいんです」とかいう台詞は文芸部の中学生ぐらいが言うから可愛いのであって、似たようなことをプロになっても言い放つグレッグ・イーガンみたいな奴にはなりたくない。

しかしまぁ過去作品ならいいか、と少し緩めてみる。俺プロじゃないし、とも緩めてみる。

例えば一連の君望作品(特にWeb用短編じゃなく紙面用の中編)の場合「まずは自分の面倒を見ろ」や「過去を還すなかれ」辺りになる。特に「自分のために行動することで、結果として他人を動かす生き方」への憧れが、俺が涼宮遙を書き続けた理由でもあるし。身も蓋もなく言ってしまえば、俺って適切な主義主張さえ作品内で書ければ幸せだったりするのだ。このキャラ、このシチュさえ描ければ幸せ、ってのに似てるんじゃなかろうか。また一方で逆にいえば、適切なテーマが篭められなかった作品は俺の中では駄作扱いだし、書き上がった時の達成感も低い。例えばFate作品で言うと……いや、それ言うのは反則だよな。

今回の本がこんなにも書きあがらない理由は何か。テーマがないのか。否。主義主張を転化するシーンが書けないのか。否。実はどっちも出来上がっている。すげー読んで欲しいと思ってる。このシーンが伝わるなら他はなくてもいいや、ぐらいに思ってる。ぐえ。それである。失敗である。一番書きたい部分は最後にすべきだったのだ、俺。「埋める」べき白いページを前に、マジ、吐きそう。

あーもー。これって俺が一番嫌いな「楽屋ネタ」だってのに。弱りすぎ。

今日の一滴="−−−−" (2005/12/13)

【2005-12-16-金】

げに美しきこの世界

最近はわざわざ秋葉まで出向いてオタクを指差して見下すような連中がいるようだ、という話をしたら、

「でもオタクってそういうこと気にしない人たちでしょ?」

という答えが返ってきた。

反論の余地などなく、そもそも疑問系ですらなく、ただ本当に無邪気にそういうモノだと思っているような台詞だった。

驚くには当たらない。黒人が白人より知性で劣っているのは神の摂理だった。B型の人間がいい加減なのは自然の摂理なので仕方がない。タイタニックが沈むとき、半数の乗客が死ぬと聞かされても“not the better half”なので問題ないだろうと真顔で答えた英国紳士の姿は誇張ではない。ユダヤ人はいつでも卑劣な詐欺師だった。イエローも然り。イスラム教徒はテロリストである。ホモはエイズで死ぬ。東南アジア人は純朴でバカだ。

「だって、彼らってそういうものでしょう?」

社会は見下す人種を必要としている。見下されたら更に見下す相手を必要とする。そこに悪意などない。アメリカ時代、英語の喋れないイエローだった俺を一番熱心にいびり抜いたのは、四等市民を見つけて嬉々としていた三等市民、英語の喋れる日本人だった。

繰り返すが、そこに悪意などない。別にオタクに同情しているわけでもない。見下す連中を非難しているのでもない。先の台詞を口にしたのは、悪辣でも馬鹿でもない普通の人間だった。

ただ、ひたすらに悲しいだけ。この世から差別なる言葉が消えることは永劫ないだろうと、痛感した。

被差別者は、いつだって当たり前の事実を大声で叫ばねばならないのである。

なあ、俺らも人間なんだけど、と。

今日の一滴="−−−−" (2005/12/16)

【2005-12-18-日】

冬コミ原稿入稿完了

今朝方ようやく冬コミ新刊「Hollow/avenge night」を無事入稿いたしました。

ランサー&バゼットを中心としたアクションモノを想定していたはずなのに、蓋を開けてみればほぼオールキャラが自らの戦争に幕を引く、かなり重めの短編集になってしまいました。ま、ある程度は笑いどころも盛り込んだつもりなので、いつもの如星節だと思ってお手に取っていただければ幸いです:)

……本当に今回は危なかったです。左手の腱鞘炎はようやく回復してきましたが、如星独特の爆速タイピングが不可能になったときはマジでどうしようかと思いましたよ。結局当初予定より1章丸々落として、かろうじての入稿。メッセ・チャット系はおろかブラウザ自体も最低限のぐぐるタブ以外完全無線封鎖の突貫作業は流石に堪えました。エエ。

さて、これからはこまごまとした冬コミ準備です。皆様、願わくば戦地F-30bにて。

とりあえず真っ先にやったこと

今日の一滴="−−−−" (2005/12/18)


 
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