「プラネテス」アニメ版1〜3をまとめて観賞。
プラネテスと言えば、私的には漫画でのSF世界を拓き直したとも言える名作であり、一般にも評価の高い、良質で地に足のついた宇宙物語。そのアニメ化とくれば、動いて喋りゃ満足という人種でない限り、期待より不安が上回るのは当然である。実際、かなりドキドキしながら第一話に手をつけたのだ。
第一話、結果。……惚れたぜ。全ての不安が杞憂であったというより、アニメのクオリティってこんなにも高めることができたのか!という素直な衝撃に見舞われたのだ:) なんと言っても、まずそのオープニングで一気に引き込まれる。深宇宙のような高音を背景に流れる、スペースプレーン事故の描写から淡々としたナレーション。それをOP曲を挟まず、シーンチェンジを挟まずに2075年の衛星軌道へと繋げていき、刹那、スペースオペラの幕開けたるシンフォニーと共に物語が始まる──う、巧い。思わず顔に笑みが浮かんでしまう( ̄ー ̄)
内容としても、本編物語を忠実には追わず、それでいてキャラ特性や背景トーンを丁寧に語っていく手法は非常に好感が持てるし、何より完成度の高さをうかがわせる。本編にはない管制局との通信など、「SF的ファンサービス」も忘れてない。言ってみれば「超良質の二次創作」なのだ。
アニメ化、というモノにはどうしても色眼鏡で見てしまう傾向があっただけに、これだけのクオリティを叩き出してくれた衝撃には素直に拍手を送りたい。嗚呼、それに引き換え我が君望は……(;´Д⊂)
ちなみに第二話、三話と、少々話が急ぎ気味な傾向が見受けられた。早めにハチ、タナベの「それぞれの理由」を明確に提示しておきたかったのだろうけど、第一話が物静かに持つ「厚み」を見てしまっていると、ちょいと忙しなさが目立ってしまう。ま、それでも高クオリティを維持してることには変わりない。次回は第一話と同じくオリジナル・エピソードらしいので、更に期待してみよう(オリジナルの方が期待されるって珍しいのかも……)。
……あと原作と同じく、ワタクシやっぱりタナベはダメっす(;´Д`) 自分の思い込みを信じて疑わないタイプのキャラはホントダメだな……近くはマリみての瞳子とか。純粋に生きるのも、一つのベクトルだとは理解できるんだけどね。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/20)
村上春樹「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」読了。
モルトの聖地・アイラ島と、モルト発祥の地・アイルランドの、道中徒然を語った小エッセイ。実際写真が多いので、文章は短編エッセイ3本分ぐらいの容量で、30分ほどで読み終わる。
……が、やっちまった。これは明らかに、朝の通勤電車などで読むべき文章ではなかったのだ。旅行記でありつつも、適度に詩的で、韻を踏み、そして何よりスコットランド的なモノを愛する人間の書いた文章で書かれたモルトの話を読んで、その夜モルトを飲まずに過ごせた酒好きなどいるものか。悪いことに俺が読み終わったときはまだ朝で、もちろん俺はそのまま会社を休み、午後一時からアイラモルトを並べ飲みできる場所を求めてふら付く気で満ち満ちていたのである。ま、実際には給料という鎖は予想以上に重く、振り解くことはできなかったのだが……:)
それでも今日は一日中アイラが飲みたくて飲みたくて、ふと気を抜くと、流れる緑でも眺めながら、小ビンから注いだモルトを堪能している図を頭に浮かべてニヤニヤしてたりする──うーむ、ただの怖いヒトである。
せめて、せめて今日は帰宅したら真っ先に、ネクタイも解かず、自宅のアイラ・ラガヴーリン16年を飲んでやろうと固く心に決めていた。いつもなら真っ先にシャワーを浴びる性質だけど、身体についた疲れだとか、外から引きずってきた「雑味」とか、そういうモノに今日は熱い湯ではなく、アイラの磯の香りを掛けてやろうというワケだ。チューリップグラスにモルトを注ぎ、疲れ具合と香りの堪能を考えてトワイス・アップよりちょっと少なめに水を足す。さっさと飲みたいのをジリジリと我慢して、歩いた汗が引くのをちょいと待ち、鼻から大きく香りを吸い込んで……。
いやー、こんなに旨い気分で、自宅でアイラモルトを飲めるなんてね:) 幸せの極み。
というわけで、モルト好きのみならず、ちょっとした酒好きであるならば、この一冊はとりあえずお勧めである。ただし、決して、決して大切な仕事のある日の朝に読まないように……。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/21)
桑島由一「グリーングリーン―おとこのこおんなのこ」読了。
師匠ご推薦の一冊。いやー、久しぶりのあの「グリーングリーン」の、物悲しいまでにバカでアホな愛すべき野郎ども、脳味噌のしわのひと筋ひと筋にまで精子が詰まっているかのような男子高校生のノリがよみがえってきました:) グリーングリーンはギャルゲーでありながら、主役は男どもであったことを改めて痛感させられる一冊でした。
ラノベらしい(?)軽い筆致であり、しかもおバカな文章なのに、声に出して読んだら心地よさそうなバランスと韻を持っていて驚き。立て板に水の如く流れる「おやくそく」を、飽きることなく読ませてるのはこの日本語のおかげかもしれない。いや、お約束は悪いわけじゃなくて、むしろ良点なんだけど。
行き帰りの電車でかるーく流すにはちょうど良い作品。良質のサイドストーリーってのはこういうのを指すのだろうなぁ……。もちろん作者本人によるモノなので、良いのは「当たり前」かもしれないけど、その「当たり前」が守られないのがラノベなわけで(苦笑)。
我が身を振り返りて、冬コミまでの日数を数えてみる_| ̄|〇
切ない気分と書きたい意欲は、大抵の場合一致する。
切なさというのはまた微妙な心情で、悲しいわけでも、辛いわけでもないけれど、何処か一抹の寂しさを感じるような、あるいは満ち足りているからこそ湧く感情と言うか、ある種の贅沢な感情なのですよ(少なくとも如星にとっては)。
その切なさの上澄みのところを、つついと活字に落としていければ幸せなんすが、結局書いている内に書くことが目的になってしまうので駄目というか、完成させる根性が失せているというか……所詮本当に「上澄み」なので、本当に語りたい、と思えるネタにまで掘り下げることができないのですね。だから、書きたい意欲と完成する作品は必ずしも比例しないのです(苦笑)。
……ま、動機がそんなんだから、如星はギャグが書けないワケですが。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/22)
金夜の徒然に、じゅんじゅんさんらとこすちゃへ。
のんべんだらりと雑談したり、WRさんとのインタラクションを楽しんだり、怖いヒトをヲチしたり、便乗なでらり〜(謎)と、週末の到来を寿ぐ時間を過ごす。うん、それはそれでいいモノでした。
で。拷問試験はここで発生したのである。
外神田は末広町近くにあるこの店をご存知の方は、その入り口が共有スペース階段を昇って二階にあるのを思い出して頂きたい。階段を上がり、踊場で折り返し、数段昇ると入り口。つまり、踊場は0.5階位置にあるのではなく、0.8階辺りに存在するのだ。そしてこの階段、周囲の壁と一体化はされていない。ライティングとデザインの都合だろうけれど、踊場の床と壁の間には小さな隙間がある。もっとも床上50cmほどの所で壁がせり出しているので、人が足を踏み込む事はないのだけど。
こすちゃ第二回戦直前、少々並んでいたので我々は踊場で待ち、俺はいつもの癖でカバンを置いて、近くの壁に立てかけた──もちろん、カバンの高さは50cmもなく、すなわちそこに壁などなかったのである。
スパーン、という何処か間の抜けた音。消えたカバン。事態を理解するまでに秒針がひとつの数字をまたぎ越し、そして……「ぎゃあああああああああっ!」
中にノートPCを詰め込んだカバンは、3mほどの高さを垂直落下。公私共に一日たりともノートの欠かせない如星、強制出費待った無しか……。その瞬間、諭吉単位の金が飛び去っていく様が見えたか否かは定かではない(苦笑)。
しかし! 有名なThinkPadの
……その後、カバンにはもう一つの精密機器──オリンパスのデジカメが入ってることを思い出す。明らかにThinkPadよりも華奢そうなCamedia、レンズカバー兼スイッチをスライドさせてみると、伸び出て来るはずのレンズ胴体が出てこない。空しく回るモーターの異音のみである。やっちまったか……そう思いつつも一筋の希望に賭けて、電源を落としてよく振ってみた(笑)。結果、お、ちょっと引っかかりながらも出てきた。ちょいと出てくる辺りを指で押してやると、やがてスムーズに稼動するように。ほっとすると共に、なーんだ、精密機器と言ってもこんなもんか(激しく誤解)。
何にせよ、肝も財布も瞬時に凍りついたひと時でした。あー焦った。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/24)
こういう形式の日記を書いている裏では、一応ネタメモというモノをちまちまと書き留めている。ふと思ったことだったり、コメントしたいURLだったり、誰かが何気なくIRCで呟いたフレーズだったり、色々。
一応如星の建前として、1行反応はあまりしないことにしているので、周辺の話や自分なりのコメント等、それなりの長さと軽い起承転結にまとめてから、日記という形で放出される。……が、当然日記書く時間を取らない時期のモノや、また膨らませきれなかったモノはどんどんとメモの中に残っていく。
それはいずれ古くなりすぎたと判断されて適宜テキストファイルの中から消されるのだけど、今回ちょっと試しに短いまままとめ放出してみよう。ま、単なる私的メモの公開ともいうけれど:)
……と思ったけど、今日は酔っ払いで眠いので明日書きます……(苦笑)
意外にもコメントが書けたのでネタから格上。
如星は音楽CDを滅多に購入しない、いわば門外漢なのだけど、この辺から読み取れるコトが一つ。音楽産業という連中は、価格統制と、流通末端まで抱き込んだ統制的ビジネスモデルの上に胡座をかいて、ビジネスモデルの再構築と言う、不況に見舞われた産業が何処も必死で足掻いている努力を怠りまくっちょる、というコトだ。
外食産業、自動車産業、衣服産業、システム屋、あの腐臭漂う出版業界ですら、どれもこれも「売れなくなった」という事実の前に、小さな商品力向上から業界全体の構造変革まで、様々な転換を図っている。例えば、手前味噌で恐縮だが、システム屋は何年も前に、ハードウェア主体のビジネスが立ち行かなくなり、その上で動くサービス重視に切り替えてきた。それには抵抗もあったけど、少なくともオープンなミドルウェアを使う顧客を泥棒呼ばわりしたことは無かったと思う:p
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/25)
これもネタから格上げ。
ブロードバンドの浸透が話題に出ると、決まってセットで語られるのが次の台詞だ。「確かに広帯域ネットワークは普及した。だがそこに流れるべきコンテンツがない」、と。んで、コンテンツビジネスの話に勤しんでいくという訳だ。
しかし、広帯域ネットワークの多くは、国営企業ではなく、いわば資本主義社会の結露として生まれたモノである。「ニーズがないモノは売れないし普及しない。じゃあブロードバンドは何故普及したんだ? 既にニーズがあって使われてるからじゃないのかねぇ?」という師匠の台詞には、強く頷いてしまったのでありますよ。まぁその、なんだ、コンテンツはお偉方が「作ってやらんと」生まれないちう発想は何とかせい。
まぁ普及時には「常時」の方が重要だったのであり、広帯域化はおまけちうか常時接続に付与されてた属性に過ぎないというツッコミも。今はそっち(広帯域)をウリにしたくて必死という見方もできますな。おまけに誇大広告気味というオマケつき。やれやれ。
あとバックボーンの広帯域化は全然違う話なのでご留意を。
普段なかなか見えない内部の現状を、煽ることなく、こんな風に淡々と書き連ねてもらえる方が、却って読み手は素直にその業界に理解を置けると思うのデスよ。貴重。
ギャグを挟みつつも淡々と進むけど、何処か「ふっ」と力の抜ける良い作品でした。どんなに華やかな日々に逃げ出しても、退屈はキッチリ追って来る、というか。今自分のいる所が、自分の生きるべき人生なのだと言うか。小難しく考えなくていいんだけどね。
しかし、のんべんだらりと映される「ヴェネツィアの日常」は、言われてたほど魅力的な映像ではなかったけど、ヴェネツィア行きたい欲をズビシと刺激するには十分でした:) 絵葉書的じゃないヴェネツィア万歳。そして瓦屋根に登り、サンマルコ方面の教会を端から名前を挙げていくシーンは秀逸。「この共和国に満ちる聖なる空気が」「ティントレットにあんな絵を描かせたのさ」。くぅ。
「恋人」をスパイする電子サービス。こえー時代だ(笑)。自分が管理者じゃないPCなんて、プライベートじゃ触るモンじゃないね! ……なに、やましいコトが無ければ問題ないじゃないかって? あーた、隠し事も無くなったような関係なんてドキドキしないじゃないすか:) 「倦怠」や「惰性」なんて御免っす。
人は必ず過ちを犯し、誰かを傷つける。その過ちが絶対悪と言うのなら、他者を傷つけない方法はただ一つ、生きていかないことである。だから、過ちを犯さぬ様に自分を顧みて生きるのも重要だけど、それよりも、誰かを傷つけた時に、自分がどう対処するか、それを悩んでおく方がよっぽど大切だと思う。取り返しが付かぬと嘆き、自分を責め続けるなんて、ただの現実逃避+自己満足に過ぎない。悪人を演じる暇があれば、むしろ死ぬ気で「取り返し」をつけようじゃないか。
──故あって引用元非公開(要求に応じて開示)人間ってもともとひとりというか、自立しない限り誰かに依存しちゃうだけなので、ひとりでも生きていける強さを持ってこそはじめて誰かと関わることができるんだと思います
至言。自己を確立するというか、自分の中に信頼できる価値基準が無ければ、所詮は他人で自分を測るだけの、馴合い的な人間関係に堕してしまいそうだ──それこそ自己愛の投影、所詮は「利用」してるだけと言う、随分と失礼な話である。逆説的ながら、所詮最後は自分、と割り切る事で、初めて他者と本気で向き合う余裕が生まれてくるのではないだろうか……。
ネタのつもりで書くと、意外と一項目に格上げされてしまうし、逆にメモのままだと意味不明な点が多すぎ。うーん、短く書くって難しい……。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/26)
通 告
当年度第4四半期に置ける支出増加見込み(イベント性支出のため変動幅の予測は困難)に伴い、キャッシュフローの改善、及びメインバンクとの関係を強化するため、MED代表会議におきましては、以下に指定する主要取引先との取引関係を、本年11月14日まで全面凍結と致します。 例外申請につきましては、上長並びに方面軍長官の承認が必要となります。あらかじめご了承ください。
なお本会議の当年度実績は依然厳しい状況にあり、本通告期間に関わらず、特に以下に挙げる特定飲食店に置ける業務活動につきましても、節度ある活動をお願いいたします。
以 上
この辺りから徒然に、久々に直截的なタイトルをつけて見ました。いや本当に理由がわからんので。
はてなの提供するはてなアンテナは、登録したWebサイトの更新日時を取得し、一覧に供する画面を、個人個人が持てるサービス。この認識は正しいかな。で、プライベートアンテナとは、通常誰でも閲覧できるようになっているこの個人ページを、自分及び指定ユーザー以外には非公開モードにする、ということ。これも合ってるかな?
スクリプトとWebを利用してオンライン上で稼動させる「アンテナ」自体は古くからありましたが、設置運営にはそれなりの知識が必要とされていたものを、オンライン上で簡便に提供する、一種の「Webサービス」、というわけです。で、これが非公開ということは、単にクライアント側で動作するチェッカーと何ら変わらないと思うんですが、それがどうして「おまえのコンテンツは俺のコンテンツ」
になるのか、その思考の飛躍が(本当に素直に)理解できないのですよ。
更新分をキャッシュして表示するのが気に入らないのか。しかしこれだと「プライベート」だからウザいという理由にはなりません。むしろパブリックに公開されている方が、文字通り「他人のコンテンツを自前のモノとして他者に提供している」、「おまえのモノは俺のモノ」に当てはまるように思えます。実際、過去に他のニュースWebの記事をフレームを利用して表示していたサイトは「引用の範疇を超えており、著作権違反」という判決が下っていますが、公開はてなアンテナもこの点からすれば、かなりキワどいサービスと言えます。こっちが非難されるなら十分理解できるんですがね。
#実際、僕の運営する「マキーナ電絡網機構」(公開)ではこの点を考慮し、通常アンテナモードでの「更新内容の表示文字数」を0文字、つまりキャッシュは非表示に設定しています(詳細モードは本人しか使えないみたいだし)。
自分の知らない/手の届かない所でチェックされ、閲覧されているのがキモい、というのであれば、ローカルの更新チェッカーを使われたり、サムネイル表示をされていたりというのは気にならんのでしょうか? 自分が捕捉できてないアンテナが存在する可能性も、パブリックに公開している以上常にあります。さらに言えば、パブリックに公開しているページを、閲覧者がどう利用するか制限したいとゆーことなのでしょうか? であればページ認証を掛けるなりイントラで公開するなり、内輪に秘めてしまえばいいと思うんですがねぇ。繰り返しになりますが、パブリックアンテナが非難されず、プライベートが非難されるというのが理解できないのです。所謂「無断リンク禁止」と同じ発想なんでしょーかね……。
ま、これはあくまで全部推測なので、実際のトコロはどう思われてるのか、知りたいところですな。
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/27)
柔らかく、だが押し包むような量が降る、秋雨の一日。
嗚呼、低気圧の日は本当に調子が悪いのですよ。頭は痛むし身体はだるいし気は滅入る。雨の音が義体をすり抜けて、ゴーストを直接包むってのはこういうことかと思うくらい。そして雨の日は他人の無頓着がより目立つ──混んだ車内で平気で傘を組んだ腕に掛けたり(組んだ腕に掛けた傘は斜めに突き出るってコトに気づかないぐらいアホなのか? それとも努力してそうしてるのか?)、階段で傘を後ろに突き出す人々を見ていると、ああ、この人たちは日頃から配慮ってモンを知らない連中なのだなぁ、と蔑んでしまうワケですが。
しかし、雨の日にリズムが狂うのはある意味普通なこと。人は低気圧で鬱気味になり、高気圧で躁気味になる傾向があるらしいし、低気圧のこの頭痛だって、裏を返せば脳内の血管が柔軟な証拠でもある。気圧に応じて膨張する血管がキリキリと頭痛を起こすわけで、逆に起きなくなったら血管が老化で硬化したってコトである。
気圧一つで体調も精神も左右される、それはつまり、ヒトも自然の一部に組み込まれてるって事なのだ──五木寛之が塩野七生との対談でそう語ってるのを読んで、妙に納得がいってしまった。ふむ、こいつは不健康なんぞではなく、自然なバランスの問題なのだ、と。そう思えば気楽なモンですな。
だからこんな低気圧の日は、とにかく逆らわず、無理をしない。新しいことに手を出したり、誰かを説得する仕事をしたり、人間関係に気を配ったり、そして外でも家でも酒を飲んだりとゆーようなことはしない。残ってる雑用を片付けたり、無感情でできる仕事をこなし、気晴らしになるような本を読み、そうさな、夜に軽く紅茶でも入れるか、せいぜいメイドカフェにでも行って可愛いWRさんに癒される、てな位の一日が丁度良いのだ。
つまりは、まぁ、その。今日一日を夜遅くまでの仕事、それもトラブル対応なんて因果なシロモノに費やしてしまったこの如星は、今日一日は大変自然の摂理に外れた存在だったということです。あーしんど(苦笑)。
Summary="要するに、雨は嫌だわ" Physical:76 (2003/10/28)
本日を以って、当
2年間! 早いモンです、君望一章エンドに思い切り打ちのめされ、その衝撃でこのサイトを作ったのは、ついこの間の事のように思えるのですが……。一方で、これだけ長く続くとは、という正直な感想もあったりします。気が付けば、先日には300000番目のアクセスを頂戴しました。去年を振り返ると倍のペースですが、これは日記が随分と読まれるようになってきた効果なので、二次創作物書きとしては複雑な心境でもあります(苦笑)。
神慮の機械としての一年を振り返ると、同人面からは「紙面展開」の一年だったと言えるかもしれません。Web作品メインだった一年目から、神慮の機械最初のオフセ本を出したのが昨年12月。先の夏と合わせ、二冊の新書本を発行しました。如星自身に取っても初めてのオフセ本、間に合わなかったらどうしよう、一冊も売れなかったらどうしようなどと、実はかなり緊張して臨んだチャレンジでした(いやマジで)。また大量のエネルギーをコミケ時期に集中させすぎているせいか、逆に気が付いてみればWeb作品はゼロという、なんともまぁ情けない状態にもなっていますが……もう少しバランスを取れるようにしないといけませんね。
さて、神慮の機械が二年目と言うことは、この維如星という
オンラインで自由気ままに振舞うために、私がWeb上に産み落とした如星という存在。いや、何も新人格を作った訳でもなく、性格は本人そのものな訳ですが、やはり
──さぁ、三年目。
Ver.3とも呼べるこの期間は、Ver.1の勢いを失い、Ver.2の安定を見失う、何にしても戸惑う時期かもしれません。実際、今この「神慮の機械」をどの方向へ持っていこうか、「維如星」にどんな道を歩ませようか、中の人の中でも未だに整理がついていません。作品面では、君望以降、遂に「絶対に書きたい、書くことが俺の義務だ」と思わせるような創作には出会わずじまい。これからも「気が向いた」作品でWeb短編を公開していくのか、キチンとペーパー・ワークをこなしていくのか──随分と不明瞭な方向性ですが、それでもふらふらと歩く道こそが、結果趣味サイトの道筋になる、などと気楽に構えてやって行くつもりです。「如星」に至っては、ふらつくのが存在意義みたいなモノですし:) 少なくとも、「神慮の機械」をカビて朽ちていくだけ、というサイトにするつもりはありません。Webにしても人格にしても、なにせ全て、楽しいのですから。
この喜びを与えてくださる、このサイトを見てくださる全ての方々に、心から感謝を捧げつつ。
それでは、また一年、宜しくお願いいたします。
乾きとモルトと物書きの指輪と共に
2003.10.29 維如星 拝
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/29)
昨年冬コミ頒布本に収録していました、「君が望む最後のひとかけら」をWeb公開いたしました。
またしても新作ではなく恐縮ですが、2周年を機会に公開に踏み切ってみました。
正直、紙作品のWeb再録にはかなり迷いました。コピー紙よりもそれなりの値段でお売りしていますし、後でWebで読めるなら買わなかった!という方もいらっしゃるかもしれません。ただ、一応如星としては、紙媒体はやはりWebよりも格段に読みやすく、本の形ならではの表紙絵・デザイン・紙の味も合わせて「頒布」させて頂いているつもりではあります。
というわけで、初版から一年が過ぎている事、今後再販の予定がない事、読みたいと言ってくださる方がいらっしゃる点を考え、また「紙の一年経過」記念も兼ね、再録に踏み切りました。 ご理解いただければ幸いです。
#逆に「納得いかん!」という方がいらっしゃいましたら、ご遠慮なくメールフォーム等にてツッコミを入れてくださいませ。如星自身、未だに迷ってますので……。
ちなみに本ストーリーは遙エンド後、茜メインという、如星お得意の構成になっています。また一応、君望の「大まかなストーリー」を知っていればそれなりに読めるよう心がけたつもりです。もちろん、原作を知っている方が、細かい台詞回しでニヤリとしていただけますが:)
ご感想・ご批判・ゴルァ等ございましたら是非お寄せください。皆様の言葉を数珠のように紡いで生きております故:)
……いやその、小生のペンネーム「維如星」は「ウェイ・ルーシン」、決して「ごとせい」でも「にょぼし」でもないですよ?(;´Д⊂) だから「にょぼさん」とか「にょさん」とか、まぁそのそれは、何と言いますかね、要は、うぐぅ。
ちょっと順応し始めてる自分、それも悪くないかと思う自分が、ちょっぴり悲しく嬉しい秋の夜:)
Summary="−−−−" Physical:-- (2003/10/31)