MACHINA EX DEO
如星的茶葉暮らし

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酒の一滴は血の一滴。茶の一滴は心の一滴。ネタの一滴は人生の全て。

【2003-11-01-土】

【神慮の機械ロゴ更新】

ようやく着手したサイトリニューアル(というよりメンテ)、とりあえずトップページのデザインをちょっとだけ変えてみました。……と言っても、通販などでは使用を開始していた「神慮の機械・新ロゴ」を採用し、メニュー配列を若干手を入れた程度ですが。

というわけで、遂に「遙と水月」を表していたロゴがなくなり、ますます君望サイトだか何だか分からなくなってしまいました(苦笑)。一応、新ロゴも「遙を表す星(願いと未来)」「水月を表す十字(贖罪と愛)」で君望を表してはいるのですけどねー。黄色の輪は「指輪」や「太陽=茜」をイメージしてみたり。決して「赤青黄色」なんて語呂で選んだわけでは。

次の予定は、コラムページを日記へのリンクに作り変えること、リンクページを再生すること、趣味系のページを増設する事……なんですが、一体いつになることやら……。

【定例ミッドナイト・トーク】

親友にしてご近所さんの、みの女史との「定例報告会」を。たまに意図的にこういうメシ会をセットしないと、なかなか落ち着いて喋れる時間って取れないモンすからね。つわけで、1830時にカフェセリから始まり、最後は近所のファミレスに駆け込んで(ああご近所さんって楽)0230時、延々と多岐にわたり喋り倒す。……それにしても、夕方から開始しておいて、お互い0時を回らないとアクセル全開にならないってどういうことよ(笑)

内容についてはネタ的に(差し支えない範囲で)逐次後からアップできる……かな。

  • 「諧謔」と「誰でもできる話」の明確な差。面白い話とはネタの効いた話だけど、定型的な芸能ネタやゴシップには自分なりのネタを効かせる余地などなく、会話の間を持たせる薄めた水みたいな会話になっちまう。
  • 「幸福」に到達できたと思うなら、そこまでの過程が何であれ、その幸福は等価である。裏を返せば、無理に正面突破せず搦手に回れと:)
  • 職場関係と学生関係の話とか。人間関係を醸成するために必要な最低限のプライベート・タイムについて等々。

いつもながら思うんだが、割と「男女意見交換会」だよなぁ:) お互いに変人(誉め言葉)なので、汎用化して役立てにくいのが難点だけどねん。

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/11/01)

【2003-11-02-日】

【ヴァンパイア・クロニクルズ外伝】

アン・ライス「呪われた天使、ヴィットーリオ」読了。

同じヴァンパイア・クロニクルズ外伝たる「美青年アルマンの遍歴」(上下)も感想を書いてなかったので、合わせて日記送り。

【アン・ライス「美青年アルマンの遍歴」】

っていうかまず、原題「The Vampire Armand」のどっから「美青年」なる単語が沸いてきたんだ(w)。表紙もいつの間にやら、思い切り女性向けコミック絵になってるし……。ま、元々日本での耽美系ゴシック小説の売れ口ってそっちなんだろし、日本では映画「インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア」でバンデラスが演じた「眉毛が濃くてくどくて怖いアマンド」しか知らない人もいるだろうから、仕方ない方向かもしれんが……。ま、そもそもヴァンパイア・クロニクル全体が、百合薔薇ロリショタ近親相姦耽美系ヴァンパイア小説であることに変わりはないのですがね!(激しく誤解を招く文章だ)

参考:「クロニクルズ本編」と「美青年アルマン」の表紙(使用前・使用後)

しかし装丁がどうであれ、中は相変わらず美しいまでのアンライス。クロニクルズでも1、2を争う魅力の持ち主アルマンとマリウスの、「ヴァンパイア」的な哲学的文章の数々。しかも今回、アン・ライスの精緻で美しい筆致で描かれる対象は、ヴァンパイアの目から見たあの「ヴェネツィア」、しかも共和国全盛期にあるヴェネツィアなのである。文章を読んでいるだけで酔えるとはこのことで、ヴァンパイアの快楽と苦悩を描き落とすのに、ヴェネツィアの光と闇以上の舞台はないかのようだ。確かに、本質的に俗世的な善悪から「超越」していた彼らが思うが侭に彼らの善、つまり「美」に当時仕えるには、キリスト教国でありながら政教分離を果たし、圧倒的な富で東西の美を輝かせていたヴェネツィアは最適の都市であっただろう(その関連性を見抜くアン・ライスは流石に哀しきヴァンパイアの生みの親だ)。おまけにそのコントラストとして、アルマンの生地たるロシアの大地を描いており、ロシア正教に残る重苦しい信仰と、同じビザンツ的なるモノの血を引きながら、カトリックの中でも最高に放埓なヴェネツィアのキリスト教とを、アルマンの中で対決させるのだから見事なもんだ。

後半はアルマンの生い立ちとは打って変わって、クロニクルズ本編のサイドストーリー仕立てで、シリーズ読者はニヤリとすること請け合い。個人的には、上に書いた前半部分の方が好きだけどね。またシリーズ読者のみならず、「夜明けのヴァンパイア」だけでも読んでいれば、前半からしてカッ飛ばしたアン・ライス風味を十分に楽しめると思う。いずれにせよ、お勧め。

【アン・ライス「呪われた天使、ヴィットーリオ」】

原題「Vittorio, the Vampire」の何処に(以下略)。帯には「美少年の転生を描く」とか、もうね(ry

さて本題。ヴァンパイア・クロニクルズ外伝ではあるけれど、ヴィットーリオは本編にも出てこないし、この話も本編にはまったく関係がない。ニューオリーンズのカヴンの話が読みたい人にはちょっと物足りないし、またそもそも、あまりヴァンパイアめいてはいないのだ。本書はヴィットーリオがヴァンパイアになるまでの過程の話がメインであり、その大半は「メムノック」に近い「天使」の話だったりする(だからサブタイトルはあながち間違いではない)。また中世らしい暗黒のカヴンは登場するけれど、暗い様式美・宗教美に囚われていて、それ自体は確かに美しいんだけど、あの毎回感じるヴァンパイアへの羨望、魅力ってのが今回は感じられないのだ。うーん。ま、如星は「悪魔メムノック」自体もあまり楽しめなかったので、この感想はその辺を割り引いて受け取ってくだされ。

また今回の舞台はフィレンツェ。ヴェネツィアと並ぶルネッサンスの申し子……のはずなんだけど、前回のヴェネツィアと比べると、その描写はちょいと精彩に欠ける。主な舞台はフィレンツェ自体よりもトスカーナに点在する領主の街だし、メディチの美が語られると言っても、一人の画家に絞られてしまっている。ヴァンパイアの視線そのもののような、細部の神をこれでもかと展開するアン・ライスの文章は健在だから、読んでいての心地よさは変わらないのだけどね。

なお文章と言えば、ヴァンパイア・クロニクルズシリーズは、訳者である柿沼瑛子氏の功績を決して忘れちゃいけない。元々「聖書より重厚」と言われるアン・ライスの原文を、丁寧に丁寧に、元のゴシックや耽美を感じさせる日本語に訳している力量には感服する。女史は「耽美小説・ゲイ文学」の専門家らしいが、逆に言えば、アン・ライスの作品はそういう方面に長けた方に訳してもらって初めて、日本語読者にもあの「美」を感じてもらえるようになるのだろう。SFなんかでも酷い訳者がつく事は多々あるので、扶桑社のこの選定には大感謝。

……いや、流石に俺でも原著は流し読みだけで、キチンとは読んでないデスよ?(汗) 念の為。

装丁からして触っただけで呪われそうなほど重厚だった……。

Summary="一年前の記憶たち。" Physical:92 (2003/11/02)

【2003-11-03-月】

【スピリット・オブ・ライフ】

如星は酒好きだが強くは無い。いや、強くないからこそ、量よりも質で旨い酒を飲むのだけど。

しかしそれにしても、さらに「醸造酒」には輪をかけて弱い。要するにビールとかワインとか日本酒とか。もっとも日常的に飲まれるこれらの酒には本当に弱く、一杯で顔が真っ赤になってしまうのだ。モルト三杯重ねて笑っている如星が、である:) つまり「蒸留酒」なら大丈夫なんだけどねぇ。

大体「蒸留酒」は別名「スピリッツ」。魂である。「醸造酒」はそれこそ猿酒、モノが腐れば自然にも生まれるが、「蒸留酒」は「錬金術」をルーツとした人間の手、文明が入り込まねば生まれないのだ。「酒の一滴は血の一滴」というけれど、蒸留酒はさらに「魂の一滴」なのである。文明人たるもの茶色い酒を飲んでいればよく、泡の浮いた酒など放っておけば良いのだ!

……などと屁理屈をこねても、醸造酒はビール、シャンパンとイベント酒で飲む機会も多く、第一如星が醸造酒を嫌いかというと、ワインも最近その深みが分かってきたし、日本酒もベタつかずに旨いモノは確かに旨い。ビールにしても、日本のコーンスターチ臭がプンプンする「麦酒以外の何か」以外のビール・エールは結構好きなのだ。そもそもビールにしてもヴィーノにしても日本酒にしても、「旨い酒を飲みたい」という人類の叡智をどっぷりと漬け込んで来ているコトに変わりはないのである。要するに旨くて好きなのに飲めないのが悔しいだけなのだ_| ̄|〇

【ライフ・イズ・タフ】

というわけで、STONEfreeの「酒の肴」セミナーに行ってきたワケですが、出た酒はビール、ワイン、日本酒、ウィスキー……。_| ̄|〇 Con'tickshow.

……コホン。ともあれ今回は「自宅で作れる」がテーマで出てきた肴、確かに食い物の「旨さ」は工夫次第でもあるなぁ、と思わせる品々でした。STONEfree風“SUKIYAKI”…赤ワインを使ったすき焼きはかなり自宅で試したくなったし:)

というわけで、今日は自分の弱さを忘れないようにしつつ結局飲んで堪能し、4種のレシピと千鳥足を土産に離脱。しばしカフェセリでスープ、スムージー、お茶など汁物を入れながらへばっていたのでした。焼き栗の差し入れ、感謝でした。甘味が身体に染みます……:) っていうかホントご迷惑をお掛けしました……>芹の皆様

【魔の階段】

カフェセリで茶を啜りつつへばっていたところ、IRC経由で強烈な召喚命令が発動され、緊急用推進剤に点火して再出撃。(しんどいから明日行けばいいやー、とか思ってたら……)ま、元気かつ馬鹿だねぇ、俺も:)

それはさておき、先日悲劇の発生した某外神田末広町付近店舗入り口階段。出遅れを取り戻すべくアルコールの満ちた身体に鞭を入れ、推進剤の残りをかき集めてリヒートを炊き込み(違)、最後の加速をなすべく、かの悪夢の踊場で急旋回を──

ビッ!という布地の裂ける嫌な音が。……え、階段の手すりに偶然ジャケットのポケットが引っ掛かっただとッ!? いくら最小半径で旋回したからって、そんな偶然が……

ポケット破れてました。見事に。

右の外付けポケットが上5cmほど見事に剥がれ無残な姿に。ま、幸い両端の縫糸が切れただけなので、ミシンを掛ければ直せなくもないのだけど……ってウチにミシンなどあるかいヴォケ。縫い目が外に出るタイプなので手縫いじゃみっともないし、こりゃ修復屋送りですのぅ……。この秋一番のお気に入りだっただけに鬱。

しかもこのまま帰るのはかなり恥ずかしい。これまた恥を忍んでお店で両面テープを借りて応急処置を施す。こういうお店だから布仮留用とかだったのかな、無事帰宅まで誤魔化せました。アホなお願いをホント、ご迷惑をお掛けしました……>WR様

それにしてもこの階段、俺に恨みでもあるのだろうか……(苦笑)。先日のノートPCは、実はあれ以後バッテリーの充電時間感知機構が若干発狂している事が判明。落下との因果関係は一応不明だが……。

なんつーか今日は福を貰いつつ迷惑を掛ける日でしたな。うーむ。

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/11/03)

【2003-11-04-火】

【リロード・リローデッド】

もうすぐ「レボリューション」が公開ということもあり、マトリックス・リローデッドDVDで再観賞リロード。ちなみに流石に5日深夜の特攻は無理なので、6日の夜に観賞予定。

リローデッドの感想は以前劇場で見たときに書いたけど、今ゆっくりと見返して見ると、映像や台詞でのリフレインが、最初に気づいたよりも多く使われてることに気づく。なるほど、これだけ散りばめてあれば、何処かでは「ニヤリと」できるだろうからね。過剰CGシーンと不評な(そして如星的には萌え萌えな(w)スミス百人組手シーンだって、初作の対スミスシーンを色んな形で「追って」るんすよね。吹っ飛ばされ方とか、ポーズの決め方とか、圧し掛かったときの台詞まで。

ただ、台詞に関して言えば、字幕で見ている日本人はやっぱり若干不利というか、マトリックスがかなり修辞的な遊びを散りばめているおかげで、マトリックスの面白みや、話のトーンそのものを理解しにくくなっていると思う。映像的カットはともかく、残念ながら台詞については、字幕はそこまで忠実には追えないのである。またそのせいか、マトリックスが「コードの集大成」だって点が、今ひとつ伝わってないように思えてならない。わざわざ「アップグレード」と言ってる所を「進化」に訳しちゃうのだからねぇ。マトリックスの台詞は英語に忠実に「IT用語」的な訳をしたほうが雰囲気が出たんじゃ……とも思うが、そうすると一般観衆が付いてこなくなるので難しいところ。英語圏ではIT用語を知らなくても「単語の元の意味」でニュアンスが伝わるので、遠慮なくそういう手法が使えるのだろう。カタカナ語弊害はこんなところにも(?)

だからこそ、トリニティ救出シーンは「ご都合主義だ」という反応になってしまう───いや、あれは別に心臓マッサージで助かったわけじゃなく、単に弾丸の物理マトリクスがトリニティを構成するプログラムを破って侵入口を作り、マトリックスの環境プログラムがトリニティの精神に『心停止』を命ずるコードを送っているだけなのだから、ネオに実装された無数のコードで逆に弾丸を逆ハックすれば───なーんて、考えながら見ている人は少数派だろう。もちろん、映画自体が表現力不足と言うか、台詞一つ一つは綺麗なのに、流れとしては出来の悪い二次創作にも似た設定の羅列になってしまってるという欠点のせいでもあるので、観衆側がそれを考慮してやる必要は全然ないのだけど。

まあ、最後に私が言いたいことは、セラフ戦シーンが一番萌え萌えですよ!ということだけだ(ぇ)。あれは要するにダンスシーンなのですな。セラフ役の人はマーシャルアーツを専らとするアクション屋、つまり動きが「相当本物」であり、CGに寄らない彼の動きが音楽に合わせて舞っている様は本当に美しい。服の下の筋肉の動きが「見える」というか……対するキアヌもまぁ付け焼刃なりによくやってるし、あの茶館のシーンだけ何十回も再生してしまった:) 如星がマトリックス・シリーズに求めてるのは「人間が変態な動きをする美しさ」なので(SF的な面はやっぱ所詮食い足りない…)、レボリューションでもああいうシーンがあることを切望しつつ。

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/11/04)

【2003-11-05-水】

【ホワイト・ウォーター】

人生には白湯がいる。ぬるくて味のしない、ただの湯が。

渋めの中国茶などを飲んだ後に、ひょいと白湯を飲ませてもらえる事がある。日本でも、抹茶を飲んだ後に「桜湯」が出てくるけど、あれと似たようなものだ。でも白湯は桜湯ほども味のしない本当のただのお湯。渋みを流すだけで、何の味もしないはずである。

しかし飲んでみると分かるんだけど、この白湯は甘く感じるのだ。お茶で舌が敏感になっていて、水の僅かな甘味も感じられるようになっている……というわけでは(残念ながら)ない:) 味蕾に残ったお茶の渋みをお湯が優しく洗い流すので、渋みと逆の感覚、すなわち「甘い」と錯覚するのだ。水だと舌が締まってしまいこの微妙な甘さは味わえない。

ポイントは、お茶は決して不味いモノではない、というトコロだ。確かに苦味はあるけれど苦痛ではなく、様々な深み、味わいを持った「旨味」のはずである。しかしそれをぬるい湯で流したとき、安らぎを感じる事ができるのだ。もちろん砂糖でもなく、冷たい水でもなく、乾いた空気でもない、舌の表面に近い、ニュートラルな白湯で。

例えその甘みが錯覚であったとしても、楽しく生き急ぐ日々にさえ、ぬるま湯というのは必要なのだ。考えてみれば、冷や水をぶっ掛けられる事もなく、無味乾燥な呼吸をするでもなく、文字通りのぬるま湯を味わえるなんて、それはそれは幸せな事──ただしあくまでも、前後に茶のような苦味を含む味わいがあればこそ、である。幻の甘みは儚く、白湯を重ねればすぐに消えてしまう。白湯で水腹なんてのは苦行に他ならぬのだから。

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/11/05)

【2003-11-06-木】

【Hey, I've Revoluted.】

マトリックス・レボリューション見てきました。

まだまだネタバレ禁止期間だと思うので細かいコトは書きませんが、いやー、なかなかのエンタテイメントですよ? 前作と違って眠いシーンはまったく無かったし……やっぱり前作は「起承転結」の「起承車_」までだったと言えるかも。ある意味、二時間にわたる転結、クライマックスとエピローグの感でした。

また先日観なおした「リロ」よりも、さらに「台詞による反復」ガキッチリと決まってて、思わず声が漏れそうになって口元を押さえることしばし。分かりやすいリフレインのみならず、前2作で使った特徴的な単語の組み合わせというパターンが多くて嬉しくなってしまう。

つか、全体としちゃ「はっはっは!やっちゃったよマジでこいつら!」という感じですな:) 俺の妄想とジャパニメーションを実写でやってやる!というアフォな夢を、大金注ぎ込んで実現してしまいました、というか。前作、前々作とカマしてきたその流れを、最後に大爆発させたかのようだ。その思い切りは観ていて心地よい。

まーとりあえず。前作のちと「スマートすぎる」殺陣に飽きを感じてた人は、今回は観といて損はないっすよん。あとスチームパンクとか、ガチャガチャ無駄にメカニカルな機械がゴリゴリ動くのが好きな人は絶対観とけ。鉄と火線が視界を埋め尽くす圧倒感は、萌え等と言う言葉で語ってはいけない。むしろ男根願望の権化、脊髄を駆け登る射精感と言う方が正しいね!(女性が同様の感覚を抱いても全然不思議じゃないので悪しからず:)

謎めいたストーリーを追い、満たされない気分を楽しむのも良いけれど(やっぱりストーリー展開に不満は残った……思ってた程ではないけど)、個人的には脊髄を映像にスコーンと開放し、楽しんじゃうのが吉かもしれない。出来るコトなら英語の台詞も堪能できれば、笑いっぱなしでいられること請け合いである:)

【マトリックス感想散見】

まー感想や批評なんて千差万別、それぞれ思ったコト書きゃいーとは思うが。

しかしね、何が対象であれ「○○は予想通り××でした。シャンシャン。ハァ」としか書き散らされてないコメントとかを読むと、ああ、この人は自分が事前に評価対象に与えた心理的位置を、何があっても壊されたくないのだろーなぁ、などと勘繰って苦笑してしまう。何かをイイと認めたら永遠にイイ、ダメと決めたら永遠にダメ、敵と決めたら永遠に敵、変わるのは味方が敵になる時のみ(苦笑)という、自分の心の中での位置関係を変えるのを億劫がる/怖がる心理、と言うべきか。

「全てに×を付けたなら批評してないのと同じコト」という台詞があるけれど、端から考えていった結果で×で埋めつくされるなら仕方ないが、「とにかく×、以上」ってのは上の心理に当てはまるんじゃないかと思う。それは思考停止に限りなく近くて、意見にすらなっていないのではないか。

いやもう少し卑賤な方向から話を進めれば、「○○は予想通り××でした。シャンシャン」というコメントをWeb上で公開しても、閲覧者に対しては「同意、ほらやっぱり俺の意見は皆の意見だ」とゆー自慰的安堵感か、「分かりもせずに何をほざくか」という一方的反感の何れかしか与えられず、新たな反応や意見をまったく生まない不毛な書き散らしだなぁ、と思うのだ。閲覧者が書き散らし以上の意味を見出してくれるのは、あくまでも「何故そう思うのか」という理由の部分からだと思うのだが……。いや、書くことの目的が「求むマンセー」、「だよねー」という反応だってなら立派に目的を果たしてるんだろうけどさ。

いや別に書き散らしをWebで行う権利を侵害しようとは思ってませんので悪しからず。"M.E.D. never denies a thing." 朝メシは目玉焼きでした、僕は美味しいと思いました、などと書き連ねるのも、素敵なる哉、自由であるのだから。

Summary="−−−−" Physical:-- (2003/11/06)

【2003-11-07-金】

【りすぺくと。】

「尊重」されたければ、尊重されるだけのモノを相手に提示しなくてはならない。生きて呼吸しているだけで敬意を払われるなんて事が、あるわけがないのだ。(訳者注:女は生きてるだけで偉い、という台詞には数割の真実があるが:)

よく「無断リンク」の話が出ると、法的に認められた権利だから全部許せだとか、いくら法がそうでも書き手を尊重しないのか、という二極論の不毛な論争になっているのを見かけるのだけど、そんなもん、尊重されたければ尊重されるようなサイトにするしか無いと思うのだけど……(注:法による「リンクの自由」の方は今の所揺るぎないようだし、如星もそれを支持している)

経験則的にも肯けませんかね? ネットワーカーに本質的に信頼されておらず、また報道の自由を標榜するマスコミが「リンク許可制」などと言っても鼻で笑われる。痛い発言を繰り返す厨房サイトの「リンク報告義務」なぞ誰が守るか。一方で、自分が惚れ込んだサイトの執筆者に「URLが良く変動するんでトップにリンクしてくれるとありがたい」と言われりゃ、まぁなるほどそうか、と思えようものだ。

敬意を払われるってのはそういうことなのだ。所詮最後は人間「心証」というコトであり、また合理的な理由(URL追随性とか)ともバランスを取って、(例え法的には何ら直リンクされても文句は言えないにせよ)相手に「考慮した」行動を取らせる事ができる。

国際政治の舞台でも、尊敬されない国家はそれだけで外交上不利だと言う。日本と言う国家もそうだし、最近のアメリカもある面ではそうだ──ただし、アメリカの金と力は十分「尊敬」されている(金や兵を出して「当たり前だ」などとは誰にも言われていない)。つまり一定の敬意を払われるためには、別に完璧である必要も、道徳的に優れている必要もない。相手に何かの点で「感銘」を与えていれば、それに見合っただけの敬意は払ってもらえるというわけだ(何をやっても他者への敬意を覚えない真の厨房は放置でもしておき、実害を蒙った時点でそれこそ法ででも反撃すれば良い)

俺が言いたいのは、万人が平等に尊重されるべきだ、などという訳の分からない発想には期待しても無駄である、ということ。自分の何かを尊重して欲しければ、敬意を払われるだけの何かを相手に与えていなければ土台無理な話。いくら「個人の権利が云々」などと言っても、所詮は相手の心証ひとつなのだから。

【速報】

土曜日分の続きを書きたいけど……体力限界につきまた明日……(Connection Closed.)

ちなみに冬コミは当選してました。3日目東I-29b「神慮の機械」にて。詳しくはまた後ほど……。

今日の一滴="青茶:白葉単叢" (2003/11/07)

【2003-11-08-土】

【11月のカフェセリ】

デザートメニューが11月モードに切り替わったと聞いて早速襲撃。

迷わずにメニュー最上段のチョコタルトを注文。フルネーム「バローナ社『ジヴァラ・ラクテ』と仏産マロングラッセの濃厚なチョコレートタルト、“バロン・ド・シゴニャック”の香り」である:) バローナのチョコがこれでもかと言うくらい盛ってあり、それだけでも至福至福。本来「甘く煮詰めた栗」はあまり好きじゃないのだけど、この栗は嫌な甘味が全然なくて、焼き栗みたいないい香りが。舌触りといい香りといい、まさに食いにきた甲斐があったというもの:)

で、今回はここに、お勧めに従って、タルトにも使われているアルマニャック「バロン・ド・シゴニャック 1966」を合わせてみる。1993年のボトリングらしいから、実に27年熟成のブランデーである。いやー、これだけでも本当に旨い。なんつーか、ブランデーの「苦味の部分」みたいな部分がまったくない、小さな香りの束を一片一片集めたような繊細な香り。味は既に舌の上から消えていってしまったので、日記では再現できないのだけど(苦笑)

この2つを「合わせる」と、文字通りの「幸福/口福」になる。口にした濃厚なチョコ自身から微かに漂う香りを、ガッチリとアルマニャックの味わいで後追いするというか……これが「合わせる」という言葉の本当の楽しみ方なんだなぁ、と改めて痛感してしまうような、そんなマリアージュだったのだ。うーん、幸せ。

つわけで、今回はちょっと勝手宣伝を兼ねて(笑)、メニュー写真を上げてみました。Cafe Serie、横浜駅から徒歩10分ほど。カフェ&ビストロであり、日替わりのフレンチの皿も旨いし、STONEfreeの系譜も引いてるので酒もイイ。食事から始めても、デザートに行っても良い感じ。個人的には、23時から思い立っても真面目なデザートとエスプレッソをいただける大変貴重な店である:) 横浜辺りで良い店をお探しなら、是非お勧め。

【馥郁たる】

白湯に入れた茶葉のように、ほんの僅かな時間でも、ぬるま湯の日々に深みと香りを与えてくれる。この貴重な時間があるからこそ、乾いた世界でも喉を枯らさず歩いていけるのだ。あなたに、本当に、感謝。

今日の一滴="青茶:文山包種冬茶" (2003/11/08)

【2003-11-09-日】

【レッド・ホット・チリ・ペッパー】

今日はマジスパ・リローデッド。かのスープカレー屋に2回目の挑戦であります。

今回は某MLのオフ会ということで参戦。……集合から予約時刻までの30分のマージンを消費しきったのは私(と1名)です、スンマセン……。わざわざ駅で待っててくれたゆきのんさんに感謝。

さて、今回は「慣らし」ということで、前回と同じ「虚空」クラスを選択。前回がシーフードでちょっと食べ辛かったので、今回は辛味に集中すべく(笑)「豚角煮チーズ」で作戦開始である。しかしカレー屋オフってことは強者揃いだろう!と勝手に想像して行ったのだけど、全12人の参加者で虚空頼んだのは俺だけでした……仲間がいないのはちと寂しいもんですなぁ。

その「虚空」。途中予想通り「強烈なスパイス(≒覚醒剤)により指先が痺れ、頭がフラフラする」というスパイス・トリップを体験するものの、後半になるとだいぶ落ち着いてきて、スープの中の甘味まで良く分かるようになってきた。前回の反省から、極力むせ込まないようにする事で(スープなので鼻に染み込んでかなり痛み、和らげるために水を飲むと折角舌に張られた粘膜バリアが消えてしまう)比較的余裕の攻略で、コップの水の消費量はほぼゼロ。最後にはどんぶりを傾けて呷り込む──味が染みてて旨いねっ。例によってダラダラに汗をかいたので、上半身Tシャツ一枚&タオル下げて食ったのは正解でした:)

……とまぁ、一応かなぴーセミホッターたる意地を見せ、余裕ですよはっはっは、とその場は済んだつもりだった。そのままゆきのん邸にお邪魔したり、Cos-chaに寄ったりとしたのだけど……マジスパ退店2時間ほど経過した辺りで、胃腸系に深刻なダメージを確認。腹が痛いとか、そういう感覚ではないのである。その、焼けるように熱いのだ。インドカレーと違ってスープ状なせいか、腸壁に染み込むような感覚である。

いやー、何と15時に食ったカレーが22時には体内通過完了ですよ!

前回はこんなことなかったのだが……体調にも寄るのかも知れませんねぇ。ともあれ今日のこの集団は、Cos-chaのトイレを入れ替わり立ち替わり利用する怪しい集団に見えたに違いない(苦笑)。ご迷惑をおかけしました……。

今日の一滴="他:ヨーグルトドリンク(乳酸菌補給)" (2003/11/09)

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