如星的茶葉暮らし

「オルタネイティヴ・ストーリィ」入稿完了！

引き続き「神慮の機械」夏コミ本最新情報のご案内です。

先日のカバーイラスト入稿に続きまして、オルタ小説本「オルタネイティヴ・ストーリィ」の本文全体の入稿を完了いたしました！

これで無事、今夏は新刊をお届けできそうです。夏コミ3日目「東ポ-14a」にて、皆様のお越しをお待ち申し上げております。（なお、書店委託は現在検討中です。少なくともコミケ期間同時書店卸はありませんので予めご了承ください）

では、改めまして……

「オルタネイティヴ・ストーリィ」

──世界人口、6割減。 ユーラシア壊滅。人類は滅亡の縁に立たされている。

1973年の喀什ハイヴ落着以来30年弱。
BETAの侵攻は止まるところを知らず、1993年には欧州壊滅。1998年には遂に日本に上陸し、西日本陥落と共に3600万人が死亡。人類は地獄をしてなお微温い、過酷な世界に生きていた。
これはそんな時代、鋼鉄の巨人「戦術機」を自ら駆り、時に泣き、時には笑い、死に抗い続けた３人の少女たちの物語である───

オルタネイティヴ・ストーリィ

オルタを愛する物書き野郎ども三人、そして侠気の絵師一名が加わりお届けする、「マブラヴ・オルタネイティヴ」シリアス系本格二次創作小説集です。三作者それぞれが別主人公をヒロインとして据え、この死と鋼鉄の世界で生きる三者三様の少女たちを描きます。

維如星「レイン・ダンサーズのプリマドンナ≪la prima donna dei ballerini della pioggia≫ integrated edition」

トップバッターは小生・維如星がお届けする、激戦区にして荒廃の土地、欧州戦線に挑むEF-2000「タイフーン」乗りの少女を描く物語。昨冬にアージュ様公式ファンブック「LD2」に掲載された短編小説を、字数制限等の都合からカットしたシーンを含め、更に加筆を行った作品になります。

ヒロインは泣く子も黙る突撃前衛（ストーム・バンガード）のモニカ中尉。ジョンブル魂全開の英国人隊長を始め、ヒロインはイタリア人、同僚はドイツ人にスペイン人と、国籍に拘らない私企業技術実証実戦部隊「レインダンス」によるシチリア防衛戦を描きます。

「おっさんミーツガール」その1です。→扉＆目次サンプル

内田弘樹「きっと忘れない forget me not」

二番手は本職仮想戦記作家にして、「MC☆あくしず」等にて萌えとミリタリーを融合させる執筆多数、そしてかの「近衛衆兵鉄虎第501大隊」にて世界の悪魔もとい魔砲少女なども多数執筆されている内田弘樹氏より。

舞台は原作でお馴染み「甲21号作戦」。そこに挑むヒロインは、かのウィスキー部隊に組み込まれた「寄せ集め旅団」独立混成第三〇三戦術機甲旅団所属の撃震衛士。死神、疫病神と忌避された二人の男女の行く末を描きます。

おっさんミーツガールに挟まれた、唯一の王道ヒロイン物語だったり。→扉サンプル（内田氏＋DDD氏）

DDD「瓦礫の園を 己が軍靴で walk on a field, walk in boots」

ラストはあの『帝国の守護者』作者にして、「TSFIA」では設定にご協力いただいているDDD氏より。

舞台は日本本土防衛線真っ盛りの「新潟戦線」。釣り書きの「戦術機を駆り」を見事に裏切り、公式でも未だ登場していない機械化歩兵部隊に属する強化外骨格少女を描きます。

如星としては、本作こそが真打です！ 今回設定面や一部文章、マップ製作等でいつもとは逆の「ご協力」をさせていただきました。緻密な新潟攻防戦の設定から、闘士級をサイレント・キルする特殊部隊、身一つで光線級に挑まざるを得ない特攻兵、必死の思いで佐渡島から逃れ来る難民たち、その戦場に放り込まれた学徒兵上がりの一人の少女──オルタ世界における大都市市街地撤退戦に正面から挑んだ作品です。正直、面白いぞ。

……ただし、おっさんミーツガールその2。→マップ＆本文サンプル

そしてカバーイラストは「蒔島梓氏」にて。全3ヒロインをキッチリ描いていただき、まさにオルタそのものの表紙に仕上げていただきました。本当にありがとうございます！

それでは、オルタ好きの皆様、オルタ成分に飢えている皆様、おっさんミーツガールスキーな皆様、是非本書をお手にとって頂ければ幸いです。今夏「神慮の機械」スペースにて、お待ちしております！

とりあえず一段落：最近の如星

ぜーはー。また前の日記から日が空いてしまいました。如星です。

とりあえず、先週土曜朝（朝というところに突っ込まないように）で夏コミ前に片付けなければいけない全ての原稿を完了いたしました。お察しのように主にオルタ関連ですが、いやもう締切の波状攻撃がよーやっと終わった！という感じです。普段のコミケ前なら「一つ山を越えれば終わり！」だったのに、今回は「俺、この原稿終わったら次の原稿やるんだ……（許可無く死ぬ事を許されないフラグ）」でしたからね……。

ともあれ、色々終わりました。コミケ後に刊行となるTSFIAも個人的になかなか燃えるものが掛けましたし、公式ラジオ等でご存知とは思いますが、例のオルタ「メカ本」、夏コミに各所で無料配布されるプレ本にも、如星執筆分が結構掲載されました。多分如星をご存知の方なら「これだ」とバレてしまうかと思います:)

そもそも日記ではあまり触れてきませんでしたが、オルタの「メカ本」には今年に入ってから何かと関わらせていただいていました。……まぁ平たく言えば「書いていた」なんですが、実際には「ただ書けばいいってモンじゃない」わけで。これまでの既存公開済み設定のみならず、今後の展開も踏まえ、かつ矛盾無く、それでいて程よく「良い意味でのケレン味」が効いて物語世界として楽しくなるよう───要するにテックさん・アージュさんと無数の打ち合わせ、議論が必要となる書き物でした。

そうそう、先週は人生で初めてネトラジなんてものに出演してみました。「君のぞらじお eternity」の第10回告知コーナーです。……緊張等で声は上擦ってるわ早口だわ、キモオタスピーク全開で聞き返して鬱になったのはさておき、オルタと関わった経緯なども喋ってますのでよろしければ。公式で同人誌の宣伝しちまったよ俺！

とりあえずとりあえず、土曜は焼肉祭にて肉欲を補充し、一ヵ月半ぶりに真面目な酒を飲み（写真参照）、日曜はぐったりしていました……（苦笑）。夏コミ準備も（POPとかペーパーとかサークルチェックとか）ちまちまあるんですが、それとは別に普通の定常的な日記等も上げて行きたい次第。平常運転こそが我が願いです。

完売御礼：C76お疲れ様でした！

夏の宴終了──3日間のコミックマーケットに参加された皆様、お疲れ様でした。

また本日当「神慮の機械」にお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。今回は比較的如星本人もスペースにいたこともあって、お越しいただいた様々な方と直接お話しできたのが何よりの喜びでした（……ラジオ聞きましたとか言われまくって死にたくなったのはご愛嬌。でも楽しんでくださった方が多くて一安心！）。TSFIAをお読みいただいている方も結構いらっしゃるようで、うれしい限りです。

なお、小生・維如星を始めとする「フライドチキンズ」が総力を挙げてお届けした「オルタネイティヴ・ストーリィ」、おかげさまを持ちまして即日完売を頂戴いたしました。ここに重ねて御礼申し上げると共に、お求めいただけなかった皆様に心よりお詫び申し上げます。

……いや、まさか14時前に無くなるとは思わなんだ……と申しますか。所詮は小説本だし大丈夫！とタカをくくっていたのですが、完全な読み違えとなってしまいました。如星本人が慌てて自分用他身内用確保分を引き抜く一幕もあったり。

なお再版・書店委託等についてですが、しばし検討させてください。正直、結構高コストな作り込みをしている本でもあり、小部数の増刷はコスト面で難しいものがあったり。一方、地方の方などで（誠にありがたい事に）書店通販等をお待ちの方々もいらっしゃるとのこと、検討はさせていただきますのでしばしお待ちくださいませ。

取り急ぎ、本日はご挨拶までに。とりあえず、ぶっ倒れます！ 皆様も本当にお疲れ様でした！ いや楽しかった！

「オルタネイティヴ・ストーリィ」再版します！

コミケが終わって一段落──と思ってたのに何故かやっぱり原稿に追われている如星です。色んな作品に触れたり積み本消化したり冬コミで買った本を読みきったりしようと思ってた半月が……（でも内心はかなり楽しい）。

さておき、先日夏コミにて完売を頂戴した「オルタネイティヴ・ストーリィ」、当日現地にて、また各所ネット経由でもありがたいことにお問い合わせ頂いていた再版・書店委託の件ですが、本日ようやく算段が付きまして、無事再版の運びとなりました。

書店委託は「メロンブックス」様にて、9月頭より（恐らく3日以降）に販売開始となる予定です。特に店舗指定等はしておりませんので、各店舗＋通販等で入手可能になるかと思います。既に各所手配済みですので、今しばらくお待ちくださいませ。

……いやー、各所で非常に御好評頂いているのはホント嬉しい限りで、元々再版も検討準備はしていたのですが……。某オクで法外な値が付いていたのを見つけてしまって（再版無しとか断言されてるし）少々股座が萎えると共に、これは再版しないとマズいなぁと思いを新たに手配を急がせて頂きました。（以前書いた通り元々コスト高な本なので、正直採算度外視ですよ……）

というわけで繰り返しますが、9月頭にはメロン各店や通販にて入手可能となりますので、オクで馬鹿みたいな値で買うことはマジありません。販売開始となりましたら再度当ブログにて告知いたしますので、よろしくお願いいたします。

なお、アージュ公式の夏コミ頒布ファンブック「LD3＋チキンダイバーズ付き」、こちらもFC通販にて販売開始されたようです。元祖フライドチキン、是非お試しあれ。

戦乙女の系譜：同人作家のちょっとした惚気

醜い異星起源種の手によるとは思えない、まるで流星群のようなその輝き。
ハイヴ内を駆け抜ける彼女には、それを美しいと感じる余裕すらあった───

TSFIA #26 "Heritage of Valkyries"

最近日記が執筆情報ばかりで恐縮ですが、本日発売のHobbyJAPAN誌にて、オルタ戦術機ジオラマ短編「TSFIA」を執筆させていただきました。今回は2話連載ですよ！

一つは「欧州戦線」、主人公たるベルナ……もといイルフリーデにそろそろご活躍いただこうと、ちょっとしたリフレインを含むシーンを展開させました。如星担当以前の回からではありますが、連続でお読みいただいている方にはニヤリとしていただければ。

そしてもう一つは前回の海神に続き「錬鉄作戦」シリーズ。燃え機体・不知火弐型にあの主人公、例によって如星も乗りまくりで書かせていただきました。まーオルタにTEに欧州と、あらゆる場所からの「系譜」を盛り込んだ肉厚短編ですんで、書く側も燃えないわけが無いといいますか。普段あまりTSFIAや模型系に興味のない方でも、オルタプレイヤーなら今号だけでも是非読んで欲しい──そうストレートにお伝えできる内容です。

……さて。今回の作品はまったく別の、まったく私的な意味で、如星にとっての記念碑的な作品になりました。

長く「維如星」を追っていただいている方はご存知かと思いますし、先日のラジオでも少し触れましたが、元々自分は「君望」で二次創作活動を始めた人間です。しかも君望の中でも、真っ先にあのキャラを対象として描き、以降もずっとメインヒロインとして書き続けてきました。

その自分が、君望とオルタと作品基盤こそ違えど、君望キャラを、その中でもあのキャラを、遂に公式作品として動かす事ができた。……同人活動開始以来８年、流石に感慨深いものがあります。思えば遠くへ来たもんだ──や、何故かメカ本執筆にも関わっていたり、そもそもオルタ関連で物を書いているコト自体が実に不思議な縁の結果ですが、今回の原点・君望キャラの短編でその想いを新たにしてしまった次第。いやホントおこがましい感傷なんですけどね。

ただ実際この一年ほど、数年前に自分と同時期に同人活動をされていた方々の中から、商業側に回り、現役最前線で書かれている方がちらほら出てきているなぁ、と実感し始めてもいます。自分なんぞはその末席でちょこっと茶を濁している程度ですが、自分が属している「世代」を感じられる、ってのは結構嬉しいモンです。自分らが仰ぎ見ていた世代にそういう流れがあった事は知っていても、自分らの世代でもキチンとその流れを「伝えて」いけてるんだな、という実感と言うか安堵と言うか──そんな事を考えてしまった、今回の執筆でした。

要約：おっさんだけは、読んでくれ。