VERBA VOLANT, SCRIPTA MANENT.
本日付けで遂に6ビット目フラグ(通称オヤジビット)が立ってしまいました。
個人的にはMSGよりも大きな節目と考えていた日が来てしまったわけですねぇ……。ちなみに偶然にも我が原点・涼宮遙さんと同日なのですが、懐かしくも数えてみれば今年で彼女も(多分)29になるわけです。"Enough to make me old"───随分遠くへ来たもんだ、と。久々に(最近リアルな三十路君望を書いていた有栖山さんに倣って)遙小説でも書いて見たくなりますね:)
さて各種節目の歳と同じく、別にその日が来たところで何の変化も感慨が無いのが実際ですが、とは言え最近体力の低下が実感でき始めたのも事実。……いやそれ歳のせいじゃなく単なる運動不足というツッコミはさておき、最近2つほど痛感した「身体ネタ」を一つ節目の日記代わりに。
元々職業病的に肩凝りのひどい如星、昨年末コミケ時には痛さのあまり吐き気がするほどの頭痛に悩まされたりもしてましたが、今年に入ってからも月に一度はそれに近い凝りが襲ってくるようになり、様々な対策に加えて藁にもすがる思いで手を出してみたのが、前々から興味のあった「高さがカスタムメイドできる枕」なのです。
……いやもう結論から書くと、気持ち悪いぐらい首に合うのですよこれが。
今回如星が試したのは、「ロフテー」の「サーヴィカルピロー」。枕を左右上下中央の5ブロックに分け、高さや素材を別々に調整可能なイージーのオーダー枕であり、新宿伊勢丹のピローフィッターからカウンセリングを受けながら選ぶんですが、通常10分〜30分程度と聞いていたところが気がつけば小一時間。どんだけ要カスタムな変態体型なのでしょう私。
ともあれ、今回「ストレートネック」つまり首がほとんど前にカーブして無い体型であり、常人向けの枕は全て高すぎるはずという衝撃の事実が判明したため、傍目には煎餅座布団並みの平たい組み合わせで枕を構築、早速持ち帰って寝てみたわけです。まぁ藁にもすがる思いってぐらいで違いなんてしばらく経たないと分からんだろうとタカをくくって。
……一晩で判明しました。まるでタンクベッドに寝てるかのように、横たわっているという感覚が首や肩から消えるんですよこれが。1cm単位の微調整恐るべし。「身体に合う」ってこういう事かと、久々に痛感しましたね……。
完全カスタムメイドの枕なんかに比べれば遥かに安く手に入る代物なので、寝起きの肩のダルさなどが気になる方は是非お試しあれ。サンプル数数名の怪しい感覚調査結果などが宣伝パンフとしてついてくるのはホントご愛嬌ですので(苦笑)、マジお勧めです。
最近「歩きやすさ追求系」の仕事靴を自転車に載っていて半壊させてしまったこともあり、何の気なしに「歩人館」なるAsicsのウォーキング系ビジネスシューズを扱う店に行ってみたのです。
この店、初回に両足の形状を非常に正確に測定してくれる(3次元的な計測装置を使う)のですが、とは言え別にオーダーメイドの店ではないし、所詮は既製品に合わせるのにそんな厳密な計測して役に立つのかいな……と思いながら試し履きなどしてみたのですよ。
……皆さんも多分、新しい靴が完璧に合うなんて事は早々無いと思います。今回如星が試し履きした靴も微妙に右足の甲が圧迫される感覚があり、まぁ毎度の事なので履いているうちに慣れるかと思いつつ、その旨店員さんに告げたところ、
「分かりました。色々やってみます」
いややってみますって普通の既製靴ですよねまさか革を削るわけでもないだろうしと思ってところ、店の奥から戻ってきた靴を履きなおしてみたら本当に違和感が消えていたという驚きの事態が!
ポルナレフも右へ状態の如星でしたが、解説を聞いて納得。足の骨が「前後および左右」のアーチ形状であることを利用し、中敷の高さをピンポイントで持ち上げ、靴に当たっていた足の甲部分が「たわんで垂れ下がる」ように微調整したのだとか。恐らく数mm単位以下の調整なのでしょうが、たったそれだけでやはり気持ち悪いぐらい靴が足に合うのですよ。まるで靴が足に吸い付くようで、それでいて窮屈ではない。その後もう一箇所だけ調整いただき、以来即日履きやすい靴を堪能させてもらっています:) まるでサルト・フィニートの世界のようでホント驚きましたわ……。当然値段は普通に既製品紳士靴レベルで、全然高い部類じゃないし。すごい。
少しばかりの金を積み増し、わずか1cm以下の微調整を身の回り品に対して行うだけで、こんなにも日々の感覚が変わるものかと今回立て続けに実感して感心したわけですが、と同時に、肉体年齢が若ければ「身体の方を合わす!」で済ませてきた話だろうなぁと思うと少々微妙な気分になったりもしたのです……。
ともあれ、こういう「別にフルオーダーじゃないけどお手軽に調整できるもの」って、意外なほどQOLを上げられるモンなんですね。結構身の回りにはこういう調整ポイントって転がっている気がするので、ちょいとぐぐる様にお伺いして行動を起こしてみるのも手かもしれません:) 最近の自らの経験を以って、以上0x20歳の如星がお届けいたしました。ええい黙れ若者。
遅ればせながら、先日発売のHobbyJAPAN誌5月号にて、今月もオルタ短編「TSFIA」を書かせていただいています! 今までの路線とは少し毛色の違う機体、初の戦車を絡めた構図──何より、各所で告知のあった内田弘樹さんによるオルタ新連載の世界観を描いたプレ断面として、色々とお楽しみいただけるのではと思います:)
今回は時代も遡ること1980年代前半、戦術機はMiG-21という第1世代の渋い機体。そして何より、実際今回の執筆や新連載企画の設定会議を通じて痛感したのですが、東ドイツというのは様々な面で特異な舞台なのです。
現実・オルタ世界を問わず、かつて東西冷戦の最前線であり、分断国家であり、社会主義国であり、国家保安省の下で国民総密告制とすら呼べる秘密警察社会を築いている──この時点で、現代日本を生きる我々から見ればオルタ日本以上に「遠い国」なわけです。
しかもその国が、親玉・ソヴィエトは極東に逃げてしまうわ、パレオロゴスは失敗して目と鼻の先までBETAで埋まっているわ、平野ばかりでBETA相手に守るに適さないわ、それなのに党も秘密警察も軍に介入してくるわの状況で、彼らは第一世代機で頑張ります。どう控えめに見積もってもオルタ世界の日本を上回る地獄です。
しかも、TEなどでも描かれつつある国際社会のゴタゴタが恐らくまともに降りかかってくるのが東ドイツという位置です。東西の狭間にある上に東側が既にボコボコにやられている、という現実──頼みのソ連軍はパレオロゴスで大疲弊した上に東欧からは撤退しつつあり、他の東欧国家は国力的にあてにならず、本来同朋である西ドイツは西側ブロック、背後に控えるNATOもEUも、恐らく西欧防衛体制の構築を最優先として東ドイツへの支援体制は微妙でしょう。歴史がどんなに変化しようと、常に神に殴られるポジションにいる、それがドイツと言う国家の悲哀ではないかとマジで思えてきます……。
現在内田さん、吉宗氏、私を含むオルタチームで詳細な舞台設定を詰めておりますが、吉宗氏のTG誌インタビューにもあったように、鉄分多めというか、鉄分多めにならざるを得ない国情に(いい意味で)涙が止まりません。末期戦ラヴァーズにはこたえられない世界になると思いますので、なにとぞ乞う御期待。