MACHINA EX DEO
如星的茶葉暮らし
【2002-09-21-土】
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例の手術に向けて両国眼科に出たついでに、突発的にK女史とお茶。
物書き談義、しかも一次創作の話ができる数少ないお方である
:) 書きかけの文章など交えながらネタ談義。自分とまったく違う生活を送っている人間の「ネタ」ってのはやっぱり新鮮で、最近進まない筆に刺激を与えてくれればと思うのだが……まぁ単純には行かないモンですな
(ぉ)
- ikoi@御茶ノ水
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神田明治大学の裏にあるカフェ。出来たのは6月ちうので比較的新しい。
全面ガラスで囲まれたラウンジ風のスペースで、一部オープンエアの席も。最近のこの手のカフェはシートタイプが豊富で(普通のテーブル席からオープン、ソファー、カウンター、挙句の果てにはAntennaにある畳まで)、一つの店で、行った日の気分に応じて楽しむトーンを変えられるのは結構楽しい。
カウンターに座ると酒が飲みたくなるので(ぉ)、テーブル席で高菜ごはん+豚角煮なんつー、如何にもカフェごはんな昼飯を。ドリンクが結構豊富で、密かにスイートヴェルモットを飲んでしまったのは秘密である(ぉぉ) ま、若干早めの“オーラ・ディ・ヴェルムート”って事でご容赦を。
- 神保町古書街
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毎度毎度来るたびに、城下町にこの街を持つ明大生に殺意が湧く(^^;;
K女史が中国画家のイラストブックを探してるとのことで、記憶にある中国系の書籍店へ。さすがの品揃えなのだけどその本は完売済みで、現在取り寄せ中でございました。無念。神保町にあまり来た事がないという女史を定番の洋書店などに案内し、16世紀アルドの文庫本の複製版からコナンドイル古書まで眺めたり。うーむ、いつ見ても一冊欲しくなる罠。
- さぼうる
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周知の名物店なのだけど初体験。
実は何度も前を通っていながら、行くタイミングを逃していた店。やっぱこういうのはその場のノリだのぅ。
中では予想していた通りの古さと居心地の良さに加え、まさに「マスター」と呼ぶに相応しいオッサン(愛称)の見事なフロア捌きっぷりに萌え。メニューも何処か懐かしいトーンで、ここに買った古本を積み上げて入り浸るなんざ、最高の学生ライフですな:) 重く低いテーブルでコーヒーを片手に、しばしそんな明大生の気分を味わってみる。
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例え今はそれを完全には理解できずとも、道を歩めば分かることもある。例えその行き先が分からずとも、踏み込んでみる精神に敬意を表して。そして私はそれを持てる全てを以って尊重する。
「道を知ることと、道を歩むことは別である」
とはモーフィアスの台詞か。原典あるんかなぁ。
【2002-09-22-日】
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遅めに起床。
休みの日に家にいることにするなんて珍しいこともあったもんだ。
今日の紅茶
- → ディコム:初めて試すアッサム。レピシエ経由。んー、際立った特長はあまりない、標準的なアッサム。まぁアッサムを持ち出してくる時は標準的なアッサムが飲みたい時なので、まったく問題なし:)
- → リシーハット夏摘み:芳醇な香りはヨシ。でも渋みの割に、濃厚な旨味には微妙に欠けているかも……。ま、それでも旨いからいいんだけど。
- → ペニンシュラの鉄観音:ザクザクと淹れてテケトーに飲む割に、キチンと鉄観音の蜂蜜系の香りが立つので、実は相当なクオリティの茶葉なのかも。でもそれでもあえてテケトーに。(゜д゜)ウマー
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夜はぶどうさん
に呼び出しを食らいと呑む事に。
ビート臭い根っこのリキュール「スーズ」に始まり、勧められた芳醇なラム、日本酒の古酒
(!)、笑うしかない濃厚なバーボン原酒などいろいろ試す。最後にはカウンターで発見した
チンザノのAntica Formulaで締め。
軽い躁鬱状態。自分がどうしていいか分からない、自分にしては珍しい時。
でも同時に、これが1−2年に一度訪れる「はしか」みたいなモンだと自分を外から眺めてみる。鬱になってても自分をメタ視してる救い難い性格やね。……という自分をさらに外側から日記に晒してみたり。
最後にserieに寄って、カフェとソルダムのパフェで締め。
10/06に、ここのオープン祝いと、店員・常連の9-10月誕生日祝いを兼ねた「パーティー」があるらしく、コースターの裏に「参加表明」で名前と連絡先を書いてくる。……でもその日って手術翌日なんだよな
(w) 正直微妙。でも行きたいねぇ……。
【2002-09-23-月】
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「千年女優」観賞。
どうも、この監督の前作である
「パーフェクトブルー」経験者からは「それ以上のことは何もやっていない」と声があがっており、イマイチ不評のようである。しかし如星はその前作を見ていないわけで
:)、新鮮に楽しませてもらうことにしましょう。
……構成、演出が非常に巧い。語り手の世界に聞き手が飛び込んでしまう奇抜な描写スタイルが見事ピタリとはまっていて感心したし、何よりくるくると廻るシーンの連続が不快にならず、逆にこっちを引き込んでいく小気味よい演出になっている。これきっと「東映」映画のパロディがあちこちにちりばめられているのだろうけど、日本映画をまったく知らない自分でも十分に楽しめた。
そして最後のシーンでダダ泣き
(T^T)
ま、
残念な個所もいくつか。
正直、音楽はこの映画のトーンに合ってない曲が多すぎた。日本のエッジ的な曲を意欲的に採用してるんだろうけど、はっきり言って安い。また個人的に最後の最後の1カットは「蛇足」だと思っていただけに、エンディングテーマで
更に萎えさせられたのが痛いね。
それらを差っぴいても、とりあえず見に行く価値ある作品であることは確か。
◆
茶の葉@銀座で一服。
横浜みなとみらいの茶の葉が無くなってしまったので、ここに来るしかないんだが……。客の回転が良すぎて、ちと忙しない。カウンター手前に座ると後ろを出入りする人が行き交うし、また客もさっさと飲んでさっさと出て行く感じ。この店の空気を楽しみながら、ゆっくりとお茶を点ててもらう……そんな空気を味わっていく客層が少ないだけに、座っているこっちも妙に落ち着かないわけだ。
まぁ日曜の午後なんて時間に行くのが悪いんだけどね。
【2002-09-25-水】
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今週を微妙に鬱で過ごす。
今日の社内研修が突然キャンセルされてしまい、不意に一日空いてしまう。私服で着てるので社に出るのも躊躇われるし。……沈んだ気分を紛らわせようと、ふらふらと歩き回ることにした。
◆
そういえば
丸ビルが新しくなってるんだよなぁ、と思い出した。
俺の好きな「東京の」雰囲気が出てればいいなぁ、と淡い期待を込めつつ足を踏み入れてみる。そういう空気で気分が晴れればなぁ、と。……で、
萎えた(;´Д`)
まぁ一歩踏み入れたとたん、オバサマ集団と学生カプールしかいなかったのは
(平日なんだし)しょうがないとしましょう。……にしても興が削がれるのは確かだ。内装は流行りの空間デザインで仕立てられているんだけど、何処かかつての「バブル時代建造物」のような雰囲気も持っていて、これまた萎える。1Fロビーの一等地に鎮座しているカフェのメニューを覗いて、これまた大した事なくて萎える。東京駅前に鎮座してるにしちゃ、東京の空気が一切無いのはもにょるなぁ……。これじゃ地方都市のターミナルにおっ建ててる駅ビルとセンスとしちゃ大差ない気がするんだが。……ううむ。俺が鬱だからなのか? 過剰な期待をしすぎたからなのか?
とりあえず何は無くとも腹は減るのでレストランフロアへ。
ここはそれなりに空気のいい店もちらほらと。比較的空いていたニューヨークグリル系の店に入り、無駄に一番高いプレートを頼んでみたり。……最初にセットのコーヒーを持ってくるのはどうかと思うんだが……ま、食事後まで置いといて、「冷めたんで新しいのを」と入れ直させるぐらいはやってイイでしょう
:) 全体的にアメリカ英語のはまる雰囲気は悪くないし、ステーキとツナのグリルプレートは、魚が予想外に美味くて驚きもしたんだけど、
10%サービス料を取る割にはサービング・クオリティは高くなくsage。しかし河岸を変えるのも面倒だったので、そのままデザートを頼んで一人ぼんやりと東京駅を眺めおろす。
……変な客だと思われたんだろうなぁ
(^^;; 私服の一人客で高いメシ食って。
後日この行動が、
「マリア様がみてる・ウァレンティーヌスの贈り物(後編)」に登場する、令さまを半日取られた由乃君の行動にそっくりなコトに思い当たって思わず苦笑。アホらしい散財だと自分でもわかっているだけにねぇ。
東京駅赤レンガ前を歩いていると、不意に泣きそうになって激しく困る。
◆
で、些細な
(でもない)ことで、ある程度は心理反転、回復。
所詮は人の心を上向かせるは、人の言葉でしかありえぬのか。
【2002-09-27-金】
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文章応酬。携帯メール上で対文を考えてみたり。
曇りガラス越しに見えるのは一面の白。教室のざわめきに時折大きな笑い声が混じる。やがて始業を告げるチャイムの音が鳴り、外では雨が、ざわめき始める。
先手出題:風木氏
冷たいガラスが内に隠すは日々のざわめき。大きな笑いを遮る窓が映すは低き空。
薄紅のレンガに大きなチャイムの音が鳴り響き、遙か上空(うえ)でざわめく雨の気配を黙殺しながら、私は独り校舎を見上げている。
まるで意志の力で黒いガラスが見通せるかのように。まるで視線の先に帰れる自分がいるかのように。
──そんな自分(モノ)は居やしないのに。
後手返し:維如星
◆
無事人生初イタリアから帰国した
りんりょ氏、携帯再復した
りおん氏を迎え、ぷく、ぽこを交えて“ウェルカム・ホーム+TGIF”晩飯。この人数で、全員の中間点である渋谷で……未体験者もいるってことで、Planet3rdでまずはメシ。後、teibleのエスプレッソが飲みたくなって移動……したんだが、そういえばすっかり飲むの忘れてたな
(ぉ)
イタリア人の服飾は、イタリア人に合うように作られている。
頭の禿げ上がった中年ぶとりのオヤヂさんでも、アルマーニのスーツがピタリと似合ってしまう恐ろしさ。派手な服を纏っても、顔の濃ゆさ
(w)が重石になって安定する。……なんて「雑感」を共有しながらの晩飯は最高である
:)
ともあれ、ぷく氏に次ぐ
ヴェネツィアファンがまた一人誕生したようで、ヴェネツィア伝道師たる如星は大満足なのでありますた。普通の日本人ツアーだとサックリ短期間で済ませられてしまうこの街だけど、実際はのんびり滞在に向いている
──学生のうちに時間を取っていくのに向いてるんだがねぇ。
【2002-09-28-土】
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青山で眼科最終検査。
ステータス・オール・グリーン。サージェリー・スタッフ・スタンバイ。キャッシュ・オルソー。
宜しい、
作戦実行を許可する、ってトコですな
:) 結果は待て次週。
◆
銀座線車内網棚にジャケットを忘れる
(;´Д`) 手荷物が3つになると必ず一つを忘れるトリアタモな俺。
JRに乗換えてから気づいて、googleで営団浅草駅電話番号を調べ出して早速電話。浅草到着予定時刻もわかっていたのでそれも通達。……随分変わった客だと思われたんだろうなぁ
(^^;;
ジャケットは無事発見され、いつ取りに行くかと駅員と電話。
3日間は浅草駅保管で、それ以降は上野になるとのこと。今日戻るのは面倒だし、明日出かけるついでに寄るのも難しそう、明後日仕事帰りか、でも行かれなかったらどうするか……などと悩んでいると。
「お客さん、今日取りに来た方がいいッスよ。忘れ物捜してきた私らの心意気を買ってくだせェ」
心意気
(゚∀゚)!の一言に、電話口で思わず快笑。
「はっはっは! まぁ違ェねえスな。ヨシ、今日取りに行きますんでよろしく」
さすが浅草駅、下町江戸っ子でも勤務しているんだろうか
:)
◆
先日
「神南サロン」にお邪魔した。
渋谷某所にあるカフェなのだけど、まさに「お邪魔する」という動詞が似合う店であった。狭い雑居ビルの上に、ふっ、と存在する異空間。カウンターと小さなテーブル席で構成された世界は、その端々までマスターさんの目と心が届いている風情である。今回座った席は、一番隅で壁に向かうミニデスクのような場所。机上やパーティションの上には本が読めるように並べてあり、柔らかなデスクランプが灯っている。マスターの女性はこの場所を「勉強机」と呼んでいるらしい
:)
メニューはドリンクが主だけど、幅広くツボを押さえてる。何よりリシーハットのダージリンがまっとうに飲める点に大喜びの如星でございます
( ̄ー ̄) フードもマスターとお喋りしながら決める感じで、本当に彼女に「もてなされている」気分になれるのだ。「読書席」で果てしなく寛いで、しまいにはラムまで一杯引っ掛けて後、退却。うーん、僅か十数メートル下に「渋谷」があるとは信じられない異空間であり、帰りしなの台詞は確実に「長々とお邪魔しました〜」なのであった。
あまりに気に入ったので、詳細な場所は「調べて行く根性のあるヒトのみ」ご自身でお調べくださいませ。
夕暮れの一時をこの場所で過ごせば、些細な鬱程度は飛ぶモンだ。
この世界に感じる、最高級の幸福を。
【2002-09-29-日】
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久々に無計画に横浜でのんびりする。
曇り気味で雨になるかも、という予報とは裏腹に、久しぶりに週末に気持ちの良い空を満喫。ここのところ、週末を狙い打つようにぐずつく天気に苛立っていたので余計に気分がいい。形の良い雲と蒼穹の色の組み合わせを見つけると、思わずデジカメを取り出して一枚パチリと。
こんな日はちと普段と趣向を変えて、出店以来存在に気付いていながらいつも前を素通りしていた
KIHACHI Italianで昼飯を。……結構並んでいて3-40分待ちとか。こんな天気の日に廊下の椅子で待つのには耐えられなかったので、その場で1時間後ぐらいに予約
(正確には準予約)を入れて再訪することに。ちうか、気楽でありながら、こういうコトが可能でもある「サービスレベル」を持ってる店なのに、どうしてみんな素直に並んでるんだろう
(苦笑) そういう発想がないのかなぁ。
クイーンズスクウェアのグランド・コンコース
(私的命名)を中空の渡り廊下から眺め降ろす。
広い空間と、白っぽい石畳。街灯を模したポールに架かる、シンプルな丸時計。行き交う人々。……この雰囲気は非常に俺の大好きな「ターミナル駅」に似ている。このコンコースの見えない横手から、ホームが何本か伸びていてもまったく不思議ではない風景である
(^^;; こんな風に、何処か一本パシリと通るコンセプトを持つ空間デザインは心地よい。
KIHACHI Italian@横浜は、明るい店内でマターリと食事をするには非常に良い場所でした。
サービングレベルも高いし、皿の出てくる間隔も非常にゆったりしていて、前の皿が残っているのに押せ押せで持ってくるようなコトは一切ナイ。ウェイターさん方の態度も「硬過ぎず馴れ過ぎず」で、教育がしっかりしてるのがすぐに分かるしね。
ちうか!ギャルソン服に身を包んだお姉様方が
(・∀・)カコイイ!
(ぁほ)
メシは格別とは行かないけど、十分に満足行くレベル。カフェとデザートで締め、何気なく「チェックを」と言ったら、普通に自然にテーブル会計できますた。イイね。レジに列成して待つのは嫌だし、これなら会計している間も席を立つ事無く、ゆっくり時間を過ごせるんだから。……なのに、やっぱり皆レジまで伝票持っていって払っている罠
(笑)
◆
「月曜の 鬱に鞭打つ 雨模様」
ふにふにと
先週分加筆。ようやく現実に追いついたぞ、っと。
◆
作品鑑賞リストにキューがずらりと貯まり始めている。
自分に趣味が近い友人に勧められたモノは一通り読んでみたい。だが、勧めてくる段階ではすでに「シリーズもの」と化している作品が多く、フォローアップはより困難になるのである……
(;´Д`)
- → 谷甲州「覇者の戦塵」シリーズ(18巻)…入手待ち
- → 今野緒雪「マリア様がみてる」シリーズ(11巻中6巻読了)…入手済
- →
映画「千年女優」…鑑賞済
- → アン・ライス「美青年アルマンの遍歴」(上下)…読了・再読待ち
- → ポール・マックエルロイ「航空管制官」(上下)…入手済
- → 青山剛昌「名探偵コナン」(38巻)……35巻入手済
- → 奈須きのこ「空の境界」(上下)……再読待ち
- → 高河ゆん「アーシアン」完結版(4巻予定)……入手待ち
- → ウィリアム・H・マクニール「世界史」……入手済み
- → ウィリアム・H・マクニール「戦争の世界史―技術と軍隊と社会」……入手困難(T^T)
- → ウィリアム・H・マクニール「ヴェネツィア―東西ヨーロッパのかなめ」……入手困難(T^T)
- → 黒井健「HOTEL」……入手困難(;´Д`)
- → 映画「クイーン・オブ・ヴァンパイア」……公開待ち
誰か僕に一週間ぐらい休暇をください……
(笑)
ちなみに「再読」マークはまだ二読してない作品っすね。最低三読読み込みに耐え得る小説が「お気に入り」になるんで
:)