MACHINA EX DEO
如星的茶葉暮らし

【09月上旬】  今日の日記→
←08月下旬
→2002.05.06.07.08.09.10.11.12.
09月中旬→

【2002-09-01-日】

コミティア出撃。
毎度毎度、創作意欲の刺激及び充填をさせてもらっている感じだねぇ。話作りはもちろんのこと、企画、表紙に至るまで、本当に創作力の高いサークルが多い。創作(オリジナル)であるから、「興味を持って立ち止まる」ことがなければ絶対に買ってもらえないという現実と闘ってる人々はやはり強いのだね。

流行りのギャルゲーに毎度似たような絵柄を揃え、ストーリー部分は2ページという本を数千部搬入してドカドカ捌く──というスタイルを僕は決して否定はしないのだけど(そういうサークルが客足を呼び込んでいる面も否定できないし、創作者に対する現代のパトロネージとも捉えられるから)、こういう地に足のついた創作活動を続けてる人々を見ている方が、ほんわか暖かくなれるのは仕方のないことなのである。

事前のカタログチェックなしにふらふら回って、出会いを楽しみながら回り切れるこの規模もまたヨシ。今回もいろいろとツボにはまった作品を買い揃える。

おまえ本棚整理中じゃなかったのかよ>自分(;´Д`)
併催の「コミティアX-II」
めちゃ面白い。詳細は上のリンクを見ていただくとして、要するに「テーブルなしに畳の上で即売会」である。おまけに本を売るだけでなく、思い思いの展示が行われていて、凝ったスペース作りはまさに創作系の面目躍如といった風情である。

小さな卓袱を置いて中国茶を出しながら中国茶本を売っている所や、新作を麻縄に吊るして干物屋のように売っているスペース。野点傘を展開しているところには驚いたが(^^;; 畳敷きということもあって、和装の人々が多かったのも楽しかったし。若干量写真を撮ったので後ほど公開予定。

このイベント、前回は4年前とのこと。次回はまったく未定のようだけど、もしまたあるのなら絶対にスペース取ってみたいデスね!
三笠会館ティールーム→びすとろ屋→Nina's。

ぷく氏よりイタリア土産げとずざー。念願のサンタ・マリア・ノヴェッラ教会付薬局Officina Profumo Farmaceutica di Santa Maria Novella製のリキュールを頂く。……前々回の旅行で購入し惚れ込み、前回の旅行で入手に失敗して以来「決して手に入らぬ幻の酒」だったので感激もひとしお。

ぷく氏が「如星の説くヴェネツィア魅力論」にはまってくれたようで更に嬉しいね。
そして二人して今月イタリアに飛ぶ友人にヴェネツィアの魅力を説くという連鎖反応。

お買い物中心ツアーの客にはつまらない場所だからだろうが、長期滞在する日本人は少ないらしい。ヴェネツィアの魅力は、ゆったり居座って街の空気を味わう点にあるんだがねぇ……。
Summary="会えば語るに尽くせぬ人々" Physical:89 (2002/09/01)

【2002-09-02-月】

AfterDarkというスクリーンセーバーに、僕は時折郷愁を覚えることがある。

AfterDarkというのは、老舗の部類に属するであろうスクリーンセーバー・シリーズの名前だ。今でも多分新シリーズが時折出ているのであろう。いくつかのスクリーンセーバーがパッケージされたその中の1つに、その名の通りの「After Dark」という星空のスクリーンセーバーがあった。

僕がそれを初めて見たのは多分10年以上前、アメリカのESLクラスで出会った「マッキントッシュ」というものに載っていたそれだった。10インチ程度のディスプレイ一体形の、奥行きが細長いマックだったと思う。黒地に緑字の図書館にあるような検索端末ではなく、カラーの(今思えばたかが16色なんだろうが)ディスプレイ、音のなるパソコン、三色インクリボンによるドットインパクトカラープリンター。その全てが幼い僕には衝撃だった。

不意に画面が黒くなったかと思うと、画面の下から黄色いドットの連続で表される摩天楼群が伸びてくる。それは一定の高さで止まり、高度警告灯の赤いドットを瞬かせた。やがて画面上半分に星々が満ちるのだ。

シンプルな、本当にシンプルなドット絵だったと思う。だが、綺麗だ。ゆっくりと星が瞬き色を変えてゆく。時折空を流れ星が駆け抜け、その小さなマックは「ヒュン」という甲高い電子音を立てるのである。その瞬間を捉えたくて、よくマシンの前に張り付いてたものだ。

今でも本物の夜景を眺めていると、ふとあのAfterDarkの甲高い流星音が聞こえないかと思ってしまうことがある。思えば奇妙な郷愁だと思う、日本にいれば「あの頃のマックのスクリーンセーバー」にノスタルジーを感じる人はあまりいないであろうから。

その後家に来た386マシンによって僕は窓使いになり、ESLも卒業してAfterDarkを眺めることはなくなった。もちろんWindows版AfterDarkを買ったこともあったけど、定期的に来る再インストールの波の中にいつの間にやら消えていた。

ある時彼女と夜景を眺めているときに、ふとこのことを日記に書きたくなった。
今のAfterDarkを調べてみようとgoogleを掛け、結果そのシンボル的存在が「星空」ではなく「Flying Toaster」であることを発見した時、なんとなく僕はすぐにブラウザを閉じてしまったのだった。
Summary="天気晴朗波もナシ" Physical:90 (2002/09/02)

【2002-09-03-火】

「悩むってゆーのは単なる趣味なんだよ」

悩むってのは楽しい。
この世に存在するあらゆる「ゲーム」の面白さは意思決定までに「悩む」ことと同義とすら言えるわけで、そう考えれば「人生」なるでかいゲームにおける「悩み」が楽しいのは当たり前のことかもしれない。

それがましてや他人の人生の悩みであったりすれば面白さは倍増する。
安全な観客席から真摯なゲームを眺めるに飽き足らず、口まで出せる「悩みの相談」というのは愉悦と言ってすら良いかも知れない。何せ自分の人生じゃない、リスク無しに「悩め」るのだ。

……酷いことのように聞こえるかもしれないが、他人に悩み事を相談する際には、相手が心の底では所詮そのように考えていると認識しておこう。俺はそれを「悪いこと」だとは思わない。相手はリスクの無いおかげで、第三者的な公平さ、あるいは大胆な提案を自分にもたらしてくれるかも知れないからだ。相手に責任やリスクを求めてその舌を縛るなんて馬鹿げた話だよ。所詮、相手の提案を「受け入れる」のは自分の責任。相談を持ちかけたのは自分である以上、その結果を参考にするのも自分なのだから。

だから俺は相談事を受けると、色々と大胆な提言をした後で必ずこう付け加える。

「と、如星氏は無責任にも宣うた。所詮は他人の人生である──

それが受け入れられないのなら、他人に相談などするでない。それを分かってくれるなら、俺は自分の経験と知識と判断力の全てを傾けて、出来得る限りの提言を捧げよう。自分の発言には責任を持つ。だが行動の責任は、貴方にあるのだから。
そんな台詞を、センチュリー・サザンタワーのホテルラウンジで、緑茶と餡蜜を楽しみながら。
他人の悩みという愉悦の他に、相手の役に立てればと願う喜びがあるのは否めない。僕は偽悪主義者のようでありながら、でもやっぱり義理と人情が大好きらしい:)

議事議題の終わりに、三人で祝杯代わりのシャンパンを。
Summary="It's Happening All Again." Physical:92 (2002/09/03)

【2002-09-04-水】

永遠の睡眠不足を満喫している如星ですおはよーございまふ。

どうも最近新作執筆に手が向きません。
先日書いた水月&遙短編がかなりしんどかったので、しばらく書き物を休みたいとでも思ってるんですかねぇ……(+激しく他人事+)。ま、実際には買い込んだ同人誌に早く読み耽りたいというのが事実でしょーが。

【茜】「如星さん如星さん」

【如星】「ん、なんだねいきなり突然」

【茜】「来月20日は私の誕生日」

【如星】「いや、そりゃ知ってるが……なに、今から書けってか? ひと月半あるぞ!?」

【茜】「だっていつものペースから考えれば、1ヶ月前でも危ないんですから」

【如星】「うーん……そりゃそうだけど、俺は別に誕生日だからって特別長いのを書くって訳でもないぞ」

【茜】「あ、ひどいなぁ。また私のコト差別待遇してますね」

【如星】「いや、本当に誕生日を書いたのはまだ遙だけ。水月のアレは誕生日というより『8.27』だから出さなきゃ、という類の短編だしね。誕生日、っていう単なる『シチュ』で良けりゃすぐ書けるけど、それをキチンとした『話』にするのは大変なんだよ」

【茜】「……それ、私の誕生日はネタにならないって言ってます?」

【如星】「あ、いや別に君が悪いんじゃなくて。幸せ版と不幸版のどっちでも、日付的にあんまり『イベント』になりにくい誕生日なことは確かなんだよ。3年前のは事故直後だし、3年後のはゲーム直後でさ」

【茜】「誕生日の設定にまで不幸が及んでるんですね、私……」

【如星】「こないだの短編で正々堂々幸せなの書いたでしょーが。それによくよく考えてみると、キミ実はウチの短編で一番幸せ享受してるかも知れないんだぞ。遙には激しくマイナスなのも書いてるし」

【茜】「うっ……そりゃーまぁ……確かにそうかも」

【如星】「だからそんな贅沢言わないの。わかった?」

【茜】「でも……誕生日SSを書いて欲しいのは本当は私じゃないと思うんですけど」

【如星】「……うっ」

【茜】「君望の物書き名乗ってるクセに、キャラの誕生日に何もしないんですか?」

【如星】「ええと。ソレハ」

【茜】「というわけで、楽しみに待ってますねっ(にっこり)」

【如星】「…………」

Summary="コンシーリオ・ディ・ディエチ" Physical:-- (2002/09/04)

【2002-09-05-木】

先日乗り換えたauの携帯、A3012CAで色々遊んでみる。

目玉とされてる機能の1つ、デジカメについては「まぁこんなもんか」程度。別にカメラが欲しくてこの機種にしたわけじゃないし、そもそも普段から軽量デジカメを持ち歩いてるので不要とも言う。ま、咄嗟に一枚取れるのは結構面白いかもしれない、利用頻度は月に一度あればいいほうだけどね:)

で、メニューアイコンの自作が出来ると聞いてさっそく情報収集。
アイコンの画像部分の作成については、2chの該当スレに情報多し。テンプレ眺めながら、習作代わりに白詰草話のメニューアイコンを作ってみました。

ところが、au機体はWAP系ちうことで、素直にWeb鯖に載せてもダウンロード不可。またアイコンはダウンロード時に特殊処理が必要で、メール添付も駄目。結構面倒なHDMLとCGIによる処理が必要らしい(UDPで通信しながらアプリ層でフォローをしていたとは……(^^;;。おまけに画像にチェックサム付けろ、と。

2chのスレには、ご親切にあぷろだ付の処理サイトが紹介されてたのだけど、折角だから自前サイトでコンテンツ化することも視野に入れたい。ちうわけで、その処理に必要なCGI等をauからゲトズザ。これに限らず、結構細かい技術情報が、幅広くかつ整理されて公式サイトに置いてある辺りは好感度高し。

で、慣れない携帯端末に対するクセを乗り越え、悪戦苦闘の上設置した直後、新しい機体ならXHTMLで普通に書けば読めたのでわ、という点に気づく罠。うぐぅ。
というわけで、白詰草話アイコン作ってみました。
auの最近の機種で、メニューアイコン変更が可能な方は、このURLをメールして携帯でアクセスすれば落とせます。……最初の習作が「君望」じゃないコトへのツッコミはご勘弁ってことで(ぉ)
Summary="鰹のたたきにアクアヴィット。" Physical:-- (2002/09/05)

【2002-09-06-金】

佐藤大輔「征途」読了。
佐藤「御大」の作品は「地球連邦の興亡」と合わせて2作品目。

どちらも作業体F氏からの推奨作品なんだけど、前者は第二次大戦以降を扱ったまともな仮想戦記モノ、後者はSF未来スペオペ……でありつつ内乱鎮圧モノである。双方ともに、濃厚な軍事色で読み応えはばっちり。御大の作品は「諧謔と名台詞の連続」と言われてるけど、本当に読んでて思わずニヤリとする点、小気味良い読感を味わえた。満足。

しかし仮想戦記というと、どうしても一部ドキュソな作品を空想してしまう。
特に第二次大戦を扱ったものに見られる傾向で、超兵器や御都合主義で事態を変えてしまうような作品は見るだけで萎えてしまう(銀英の同人小説なんかでもありがちだね)。ある意味、実は仮想戦記というのはSFと変わらないのだろう。共に突飛な発想や大きなifを元にストーリーを展開していくけれど、同時にそれが地に足がついていなければならない。架空の存在であるからこそ、それを読者が「本当にありえるif/未来」であると信じられるような強固な土台が必要になるわけだ。例えば新技術にしても、新歴史にしても、それがもたらす社会構造に現実味があるのが良質のSFであり、仮想戦記なのだ。

その点、この御大の作品は合格である。
「地球連邦の興亡」は、異星文明との遭遇なんてブッ飛んだ設定を持ち込みながらも、その上で人類が取りうる政治形態を実に巧く描いているし、また覇権国家政府とその軍隊の関係、運用についても相当真剣に考えさせられてしまう。
「征途」も然り、まったく「北朝鮮」をつぶさに眺めてきたかのような「日本民主主義人民共和国」の描写には恐れ入ってしまう。「戦艦大和」等の古典的仮想戦記の要素を出しながらも、核が北海道に落ちた日本の南北分割や、その後の自衛隊への発展、ヴェトナム派兵等を巧妙に描いている。

御大作品はもちろん、潤沢なまでの軍事描写が本当に気持ちよい。ハリウッドならラスト・シーンに選ぶであろう名シーンがてんこ盛りだし、救い難い軍事ロマンチストを燃えさせるエピソードにも溢れ、同時に「戦争が嫌い」と唱えていれば戦争がなくなるとでも思っている甘ちゃんに痛烈な皮肉も叩きつける。そしてその一方で、良質の仮想戦記とはすなわち良質のSFである、という事実をコレほどまでに見事に魅せてくれる作品も珍しい。降伏デスよ、さすが読者をして「御大」と呼ばしめるだけのことはありますなぁ。
焼肉@赤坂→カフェ@渋谷を求めて彷徨う。

しかし雨の中歩き回るのは面倒だということで、サクッとセルリアンタワーのラウンジを目指すが、行ってみればティーラウンジは22時で閉店。ホテルのラウンジがそんな早く閉まっちまうなんて、相変わらず使えないのぅ……。この時間から慣れないホテルのバーも馬鹿らしいので、しょーがなく駅前エクセルホテルにもカフェがあったことを思い出して進軍。

結論。最低。


しかしはっきり言うとね、いい客だよ、俺は。普通は言いもしないで二度と来ないから。そのことをこの店が理解できないなら、ま、それまでの存在ということになりますな。

ちなみにこの店、自らをホテルカフェと主張して、しっかりサービス料取りやがります(--;;
こういうときは切実に、チップ制のない国を恨みますわ。客が評価できないからね。たとえ面倒といわれても、俺は凄くチップという制度が好きなのですよ。
Summary="ニセ終了" Physical:89 (2002/09/06)

【2002-09-07-土】

韓国メシ@Jinro Garden→食後茶@パパス・カフェ→映画「アマデウス」。

他人のアレンジした休日を過ごすのは楽しい。自分の知らない世界を教えてくれるし、どうしてもパターン化しがちな自分の行動基準を揺さぶってくれるので。何故か俺は行動の立案者に回ってしまうことが多いので、こういうチャンスは喜んで楽しませてもらおう( ̄ー ̄)

新宿高島屋のパパス・カフェは室内の吹き抜けを使った高さの空間が心地よい。
アメリカ風の重くどっしりとしたテーブルは使い心地抜群。カップを置いたり、少しぐらい腕や足をぶつけても小揺るぎもしないってのは快適なのだ。重い家具マンセー。
「アマデウス」
お勧めの作品。かのウォルフガング・アマデウス・モーツァルトを扱った映画である。小難しい話かと思いきや、下品なモーツァルトを交えて笑いどころもあり、何より宮廷作曲師サリエリの「モーツァルトの芸術を理解できる数少ない存在でありながら、それ故にモーツァルトを憎悪する」という役どころが見事過ぎる演技を見せている。

自分にその偉大さを理解する能力だけは与えておきながら、自分がその高みに到達できないことを突き付けられる。自分の能力にプライドがあればあるだけ、努力家は天才の前に絶望する───ある意味普遍的なテーマではあるが、その対象がかのモーツァルトであるという辺りが面白い。この映画の主人公は、紛れも無く「平凡人の聖人」サリエリなのだ、ウム。

当然BGMは軒並みモーツァルトだし、また当時のウィーン宮廷文化を再現した映像はそれだけでも一見の価値あり。傾きつつある「イタリア」の名前を懸命に維持しようとするかのようなイタリア音楽家・舞台家たちの奮闘、モーツァルトへ向ける拒絶なども、歴史を知る人間としては思わずにやりとする。特にモーツァルトの楽曲に通じて無くても楽しめてしまう映画でした。推奨。
A.T.Roomが混んでいたので、サザンタワーのラウンジを再訪
昨日のエクセルでの悪夢のような経験を瞬時に拭い去るような、ホテルならではのサービスの良さに大きく満足。待たされる間もホテルロビーのソファーで快適に。小止みになった雨、夜景へと姿を変えゆく街並みを眺めながら、映画で空いた腹にパスタを放り込む。お茶をすすりながらのんびり談笑し、ゆったりと過ぎ行く時間。……こういうのが欲しかったんだってば。

しかし、折角テーブル会計ができるのに、どうしてわざわざ皆レジまで行くんだろう(・−・)
会計中、そしてチェックを終えてもいそいそと立たなくて良い文化は大好きなんだけどねぇ……。
Summary="争うほどに平和を愛して" Physical:86 (2002/09/07)

【2002-09-08-日】

天気は微妙な具合だけど、如星的紅茶&カフェ歩きを敢行。
他者を自分の趣味に「落とす」愉悦は、特に茶飲みには顕著な傾向だとするのは気のせいか:)

Today's Itinerary
レピシエ → マリアージュフレール → 松屋散策 → サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局支店 → TOM DICK & HARRY →Planet 3rd → Tokyo Apartment Cafe


ともあれ、夏摘みダージリンセカンド・フラッシュの時期なのにまだ足を向けていなかったこともあり、まずは軽く茶葉の補給に千駄ヶ谷レピシエへ。サクサクと尽きかけていた茶葉を補給する。今年の夏摘みは、重厚さを重視して「リシーハット(02-1st lot)」を選択。その他、初見のアッサム「ディコム」、祁門特級など。

この店を見慣れたことのない人にとっては、あの茶葉の木箱がずらりとカウンターの向こうに並んでいる様は圧巻らしい( ̄ー ̄) ……が、今のレピシエは所詮それどまりの存在なんだよなぁ。安価な茶葉補給地、という。時折茶葉に詳しい人との会話を楽しめることがあるけれど、普段はただ注文して出てくるだけ。未だ禁煙席のないカフェ部分には行く気になれないしね。
そんなわけで、マリアージュ・フレールで昼飯を。
1階の茶葉売り場の雰囲気は独特で、何度来ても眺めていて飽きない。木張りの落ち着いた内装に、ゆっくりと空気をかき回す天井の大きなファン。黒塗りにあの「Mariage」のロゴの入った大きな茶缶が並び、植民地風の白いスーツに身を包んだ男たちが滑らかに動いて接客する。ここではレジすら小さな詰め所風のコンパートメントの中にあり、雰囲気を壊さない。

こういう空気をゆっくりと楽しめない、退屈と感じる人もいるようで。少なくとも、そういう人は僕の友人にはなれないのでしょう:) 特殊な趣味ではあるから、別にそういう人達を否定はしないけどね。

ふらふらと、そんな空気の点を繋いで歩き回りながら。
全行程中珍しく如星からの持ちネタではない「tokyo Apartment Cafe」をラストに。
フロアの大半の席はある意味普通のカフェ。良くも悪くも最近の「Square'n Modern」とでも形容すべき感じかな。メニューが新聞風なのはありがちとはいえツボに来るし、単一の店を区切って複数のトーンを持ってる辺りは面白い。メニューは結構幅広く、かつ味がしっかりと良いなんてのは、もはや(コンセプト追求型の飲食店として)基本中の基本かもしれませんのぅ:)

途中で席を移動し「Bed Room」エリアへ。
ここは唯一のローテーブルとソファーのエリアになっており、寛ぎ度は格段に上がる。インテリアも他エリアほど尖っておらず、何処か懐かしい小物や温かみのあるライティングで統一されており、まさにBedRoomの名にふさわしい落ち着き。こっちに移ってこの店の評価が一気に上がりますた(^^;;

最後にはモルトなぞ入れながら、のんびりと二時間以上のフリートークと。
物書き談義。
アマチュア物書きの多いコミュニティに属しているわけではないだけに、こういう自分と同じグラウンドで深く話せる機会ってのは激しく貴重である。 ましてや、それが物を書いているというだけでなく、趣味の方向性や(いい意味での)話のレベル、おまけに早口度までついて来てくれる相手というのはなかなか存在しないのだ:)
#早口同士は気兼ねなく高速詠唱会話を楽しむことができるので( ̄ー ̄)ニヤリッ

この半年、おかげさまで幾人かの目標とすべき小説書き様たちと知り合えた。おまけにアホな趣味の面でも語れる人までも。こういう人と人とのつながりが、僕が物を書き始めたことで得られたとしたら、それは最高に幸せな副産物と言うべきであろう……趣味でつながれる友人関係は学生を終えてしまうとなかなか作れないだろうと思っていただけに。

というわけで「書き欲」を刺激する数々の話題。
ネタブラウズから新作の批評、そして「一次創作」の可能性について。……確かに最近、とても「君望の二次創作」とは言えないような話の傾向になりつつあるからなぁ(汗)。かといって、いわゆる「原作」の援護を受けない読者さんがついてくれるのかも不安だし。しばらくは両刀使い(違)で行ってみるのもありかなぁ……。
ともあれ、お疲れさまでした♪
Summary="精神充足" Physical:90 (2002/09/08)

【2002-09-09-月】

ひとりごと:
空の境界ドラマCD化だそうです!ウワーイ!」
……と無条件に叫ぶ人は所詮月姫のギャルゲ部分の延長での境界読みであり、活字読みではないのだろうなぁ、と思う今日この頃。ドラマCDリリースから1ヶ月、未だ何度見かけても怖くて手を伸ばせない私。

フォローアップ:
あれは確かに強烈な活字マニヤ的小説なんだが、月姫というギャルゲコンテクスト(注:月姫にも強烈な活字的要素は当然存在するが、この場合はギャルゲ面だけを考える)の後押しがあれば、普段であれば絶対に京極夏彦級の小説なんぞに手を出さないような層にまで浸透できるんだねぇ。

強引にオチ:
それにしても、内容としてはジュブナイル向けと言えなくもない方向性の作品を、出版の意向や編集の手を経ていない状態の文章で眺められるのは面白い。あくまで荒く、著者の意思がストレートに叩き込まれてくるかのようで、この「空の境界」の作品傾向としては非常に正しいやり方だったのだと(後知恵ながら)思う。

動機:
ぐーぐりんぐ中の切れ切れより着想。
Summary="月曜は無慈悲な夜の女王" Physical:91 (2002/09/09)

【2002-09-10-火】

ようやく室内の本も片付き始め、余裕もできてきたところで、以前に購入したRAIDボードの導入を図る。買ったのが7月だという記憶は捨て去ろう。 PCの側板を開け、カードを取り付け、HDDのケーブルを引き回し直す。……この一連の作業を、狭い机とラックの隙間からPCを出すことなく行えたのは、さすがは初期型とはいえメンテ性を考えられたWindyのアルミケースならではの扱い易さだ。

……この作業を23時過ぎてからひょいと思い立つのは我ながらどうかと思ったが(^^;; 予想外にトラブルもなく、すんなりとディスクを認識。2ヶ月間惰眠をむさぼっていたミラー用HDDと共に、あっさりとRAID1が組みあがる。

随分あっさりと終わってしまったとはいえ、久しぶりの自作的作業は妙に楽しいモンでした。気分転換と言ってもいいんかな。PCの環境自体はもはや現状に満足してしまっており、実際2ヶ月前の暫定HDD取り付けすら久しぶりの作業。……だけど、こういう自分の環境に手を入れる作業を「楽しい」と感じる心こそが、無駄にマシン環境に金を使う動機になるのかもしれませんな(・∀・)
雑文コーナーに、お題雑文「今思えば、遙は天使だったと思うんだ」をアップしました。

これは、以前某所で発令された「お題雑文」の作品として書かれてたものなんですが、最近新作が出ていないですし、死蔵もアレかと思い公開しました。……短い上にネタなんで恐縮ですが。

尚、お題雑文参加者のちゃあるさんは、キチンとシリアスで見事な短編を仕上げられておりマス。君望物書きのちゃあるさんといえば、明るめほのぼの系が多いような印象がありますが、一次創作作品を見ても分かるように、こういう「何処か壊れ逝くような」シリアスも巧いんですよね……。うぐぅ、力量の差ですな……。
Summary="見える、世界へ" Physical:88 (2002/09/10)
神慮の機械マキーナ・エクス・デオ」へ戻る